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ビジネスで社会貢献を行う「社会起業家」のオシゴト

  • 職業・学問
  • 2017.04.03

貧困問題や教育問題など、世の中にはたくさんの社会問題があり、携わる人や解決する方法もさまざまだ。ボランティアが活躍することもあれば、企業が社会的な責任を果たすこともある。さらに最近は、ボランティアや企業とは異なる新しい社会貢献活動の担い手も増えてきた。それが今回紹介する「社会起業家」だ。

事業の利益よりも社会問題の解決を優先

貧しく仕事がない人のために工場を建てたり、学校をつくったり、社会問題を解決するための事業を起こす人のことを社会起業家という。一般企業の起業家と異なるのは、利益を優先するわけではないという点。あくまで社会問題の解決が目的であり、利益を上げるのは活動を続けるための資金稼ぎにすぎない。事業が軌道に乗れば、資金を国の補助金や寄付に頼らずに活動できるため、ボランティアに比べて安定した支援ができるといわれている。お金よりも、人や社会の役に立ちたいと思える人に向いているだろう。

斬新なビジネスモデルを生み出せるかが求められる

有名な社会起業家として、バングラディシュ出身のムハマド・ユヌス氏が挙げられる。彼の事業を参考に、社会起業家の仕事の内容を詳しく見てみよう。

ユヌス氏が立ち上げたのは、「グラミンバンク」という小さな銀行。貧しい人たちが自立して生活できるよう、少額の融資を行って支援する団体だ。

普通、銀行はローンを組む際に収入などの厳しい審査があり、貧しい人は利用しにくい。グラミンバンクはこうした人でもお金を借りやすいように手続きを簡略化し、無担保でも融資した。

ただし、借り手は5人のグループをつくり、返済に対してお互いに責任を持って支え合うのがルールだ。借り手は銀行のアドバイスを受けながら融資されたお金を使い、野菜を育てたり、ヤギを飼ったり、個人事業を営めるようになった。

一方の銀行は、利息金によって資金を確保できるため、どんどん借り手を増やしていける。仕組みは一般の銀行とあまり変わらなくても、ルールを少し工夫することで、たくさんの貧しい人を救うことができる。

ユヌス氏のように、社会問題の解決と安定した利益の両方を見込める、新しいビジネスモデルを生み出すのが社会起業家の大切なミッションだ。簡単に利益を出せる分野なら、企業が既に進出しているだろう。だれも思いついたことのないアイデアを考え、実行するためには、発想力と行動力が求められる。

「社会に貢献したい!」 という熱意を大切に

社会起業家になるために必要な資格や学歴はない。大学に進学するのなら、例えば社会学部や国際関係学部のように、関心のある社会問題について深く学べる学部に進むといいだろう。経営学部でビジネスに必要な理論を身につけておくのも一つの手だ。

社会起業家について専門に学べる学部や学科は今のところないが、大学によっては活躍する社会起業家を招いて講演会を行ったり、養成コースを設けていたりする。

最も大切な資質は、どれだけ社会問題の解決に熱意を持てるか、だ。もし社会起業家になりたいのなら、ボランティアに参加したり、本を読んだりして、今のうちから理解を深めておくといいだろう。

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