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企業がオファーしたい人材とは?
【Teach For Japan】

  • 業界・企業
  • 2017.12.18

一般の社会人や新卒の学生を選抜し、独自の研修を行ったうえで、公立の小・中学校に2年間教師として赴任するプログラムを行うNPO法人。リーダーシップと情熱にあふれる教師を赴任させることで子どもたちの学力や学習意欲の向上に貢献するだけでなく、現場経験を経た教師がその後社会のリーダーとして活躍するために支援を行っている。ユニークな活動内容や、普通の教師との違いなど、気になる疑問をぶつけてみた!

プロフィール
採用・選考マネージャー 森崎昇さん
大学卒業後、株式会社ローソンを経て、アデコ株式会社で10年間人材サービスに従事。支社長として営業部門のマネジメント、人材サービスの提案営業、キャリアカウンセリングなどを行い、2016年2月よりTeach For Japanに参画。2017年グロービス経営大学院経営研究科修了(MBA取得)。
「いつか、誰かが、何か、してくれるのを待つのではなく、社会を良くするために、今、自ら、行動を!」

Q.Teach For Japanの活動内容を教えてください。

皆さんは、全米就職ランキングで常にトップ10にランクインしているTeach For America(TFA)をご存じですか? TFAは、アメリカトップクラスのハーバード大やスタンフォード大などの卒業生を選抜し、独自のトレーニングをしたあと、貧困地域や教育困難な地域にある学校で2年間教師をしてもらうプログラムを実施しています。

TFAで2年間教師として勤務し、問題解決能力やリーダーシップなどを身につけた修了生は、教育業界やNPO、行政、医療など様々な分野で教育改革に取り組みます。つまり、優秀な人材を巻き込み、すべての子どもたちに質の良い学習環境を提供し、教育にかかわる課題を社会全体で解決しようとしている組織です。

このムーブメントは世界中に広がり、ネットワーク加盟国は現在46か国。日本は2012年にTeach For Japan(TFJ)としてネットワークに加盟し、2013年からプログラム1期生が赴任しました。

毎年、新卒・中途にかかわらず多くの方からエントリーをいただき、選抜し、連携している自治体の公立小学校・中学校へ赴任させています。日本の小・中学校で教師として勤務する場合、一般的には大学で教職課程を終えている必要がありますが、活動実績が認められ、現在は教員免許を持っていなくてもTeach For Japanの採用基準を満たしている方には特別免許状や臨時免許状を発行していただける自治体が現れました。したがって、応募時点で教員免許をお持ちでない方も教壇に立ち活躍されています。2017年4月に赴任した5期生までで、60名を超える、フェローと呼ばれる教師が誕生しています。

Q.職務内容について教えてください。

基本的に、公立の学校の教師と同じです。小学校であれば担任を持つ場合が多く、朝から夕方まで子どもたちと過ごします。中学では科目を英語科に絞り、指導しています。教科指導のほかには部活動の顧問を担当したり、学級経営のサポートをしたりすることもあります。学校内にとどまらず、地域や保護者との関係づくりに力を注いでいるフェローもいます。

雇用形態は、赴任する学校の常勤講師となります。お給料は地方公務員として自治体の規定に準じます。 先ほども申し上げたように、年々自治体との連携が強まっており、教員免許を持っていない方もご応募いただけます。昨年と今年の場合は、だいたい3~5割程度の人が教員免許を持っていませんので、いま教職課程を履修していない大学生もぜひ挑戦してください。

Q.教員採用試験を受けて教師として働く場合と、何が違うのですか。

TFJのフェローとして教師になることのメリットとして代表的なものは、以下の2つ。

  1. 自己研鑽や自己成長の機会が豊富にあること
  2. 情熱的な仲間との出会いや、ネットワークが得られること

それぞれ、詳しく説明したいと思います。

まず1.に関して。
教師としての成長の支援や、直面している課題を解決するため、個別のサポートと集団での研修の両方を行っています。赴任中は、夏休みと冬休みを利用した研修のほか、月に1回程度、スタッフが授業を見学して、フィードバックやコーチングを行い伴走します。また、2年間のフェロー期間修了後のキャリア支援も行っています。

教師としての指導力を上げるための研修だけでなく、リーダーシップや自己管理能力を高めたり、自分の考えているビジョンを深めたりするための研修もあります。MBAプログラムを提供する「グロービス経営大学院」の講師を招き社会起業家について学んだり、海外留学指導の「アゴス・ジャパン」の研修を受けられたりする点もTFJならでは。

私たちは、教育現場に素晴らしい教師を赴任させることに加え、2年間教育現場を経験し、課題を肌で感じた修了生に社会で活躍してもらうことも期待しています。
修了後のキャリアは、そのままその地域に残り教師として働く人もいれば、私立学校の教師として働く人、自分で学校を創立しようとする人、教育系の民間企業で働く人、起業する人、海外に活躍の場を移す人など様々。NPO法人を立ち上げたり、行政の現場から本質的に社会課題へアプローチをする人も出てくると思います。
大学生の皆さんのなかには、新卒で入社した会社で一生働きたいと考える方もいるかもしれませんが、例えば、アメリカの場合は転職することが当たり前ですし、TFJで活躍するフェローたちも、成し遂げたいビジョンがあり、そのステップの一つとしての2年間を活用しています。

2.に関しては、教育から社会をよりよくすることに対して志を同じくする、多様なキャリアを持つ仲間たちとともに学べる点が魅力。中途で応募するフェローは、基本的にそれまでに勤めていた会社を退職するわけですが、大きな企業に勤めていたり、高い収入を得ていたりする人も大勢います。また、青年海外協力隊や国際NGOなどで豊かな海外経験を持つ人、ビジネス経験から教育への課題意識を見出した人など、経験豊富な人材ばかり。それぞれに教育に対する熱い思いを持ち、人生をかけて取り組んでいますが、そんな高い志を持つ人たちと研修を受けたり勉強会をしたり、切磋琢磨できるという環境はなかなかないと思います。

46か国のネットワークをマネジメントする組織であるTeach For Allのグローバルカンファレンスに参加できるチャンスもありますし、将来的にTeach For Allのメンバーとして活躍するという選択肢もあると思います。グローバルネットワークも大きな魅力でしょう。

Q.採用までの選考フローを教えてください。

4月からの学校赴任に向けて、TFJでは前年の春~秋に採用の選考をして、11月頃までに内定を出し、内定者に向けて研修をスタートします。

まずはWebサイトからエントリーし、志望動機や自己PRなどを記入していただき、合格された方には電話でのインタビューと適性検査を行います。
その後、面談やミニ授業など複数のアクティビティによって、TFJのフェローとしてのポテンシャルを秘めているかどうかを見ます。

多くの方に教師として活躍してほしいのですが、2年間教壇に立ってもらうためには高い意識とスキルが必要なので、時間をかけて選抜しています。

選考の基準は、現在のフェローの選考時の評価と実際のパフォーマンスの比較や、現役の教師や経験者からのアドバイス、組織の母体であるTeach For Allのキャリア担当からのアドバイスなどに基づき、常にブラッシュアップをしていきます。

内定が出た方は、週末などを中心に1日か1泊2日程度の集合研修を定期的に行います。赴任前の2月~3月には約3週間、朝から夜まで合宿型の集合研修を実施します。指導のための基本的なスキルや、リーダーシップなどについて、講義やワークショップを通じて学びます。

このように、実際に教壇に立つ前に、段階的に必要なスキルを学んでいくので、教員免許を持っていない方にもチャレンジしていただきたいですね。

Q.ズバリ、どんな大学生がほしいですか?

採用において重視しているのは、リーダーシップと志望動機の二つ。

まず、リーダーシップについてですが、私たちが考えるリーダーシップとは、組織に対して自分なりに役割を発揮できる力のこと。言い方を変えると、自分の強みを社会に貢献できる力、とも言えるでしょうか。

子どもたちを導いていくためには、オープンマインドで、本音で向き合う姿勢が必要です。うわべだけで接していても、子どもたちには見抜かれてしまいます。保護者や職員室でのコミュニケーションにおいても、自己開示していくことは欠かせません。 自分を正直に見つめ、何ができるかを考え、偽りなく他者と関係が築ける人、つまり、自分のやるべきことを行動に移すことができる人は、教師としても、その後違うキャリアに進んだとしても活躍できると思います。

このため大学生の皆さんは、何か他者との関係において、自分なりに考えてアクションを起こした経験があれば教えてもらいたいですね。

もう一つ採用において慎重に確認しているのは、なぜTFJでなければならないのかという志望動機。2年間、フェローとして赴任するなかでは、困難な状況に直面することもあると思います。そんなときに自分の支えとなるのは、TFJのプログラムに参加した動機の部分だと思います。
自分のこれまでの経験を通じて見えてきた教育に対する課題意識に対して、自分が教師をすることでどのように解決したいと考えているのか。なぜ、教員採用試験を受けるのではなくTFJのフェローとして働きたいのか。この部分を、ぜひ明確に語ってもらいたいですね。

Q.dodaキャンパスに登録する学生にメッセージをお願いします!

子どもが教師から受ける影響はとても大きいと思います。皆さんも忘れられない先生との思い出がきっとあるのではないでしょうか。2年間という期間は長くはありませんが、そのなかで多くの子どもと向き合う経験は、人生のなかでもかけがえのない時間となるはずです。

現在、フェローとして勤務している人は、少しでも子どもたちのために何かしたい、心の底から湧き上がる熱い思いから行動せずにいられない、というような人が多いです。もし、今はビジョンが明確でなくても、教育のため、子どもたちのために働きたいという熱い思いがあれば、ぜひ一度、説明会にご参加ください。1~2週間に1回程度行っています。

また、現在勤務中のフェローや修了生を招いたり、教育系や人材系の企業とコラボしたりして、教育やキャリアを学ぶためのイベントも定期的に開催していますので、教師をめざしている人、NPO法人に興味がある人、社会貢献したい人はぜひチェックしてみてください。大学生活のなかだけでは得られない出会いや発見があると思いますよ。

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