マナビジョンキャリアトップ就活対策ちょこっとキャリアアップ講座(2)~カンタンなのに学習効果絶大!大学生流のノートの取り方とは?~

ちょこっとキャリアアップ講座(2)
~カンタンなのに学習効果絶大!大学生流のノートの取り方とは?~

  • 就活対策
  • 2017.05.01
山口真由さん

大学の授業は、先生によって進め方が異なるもの。資料を配って読む先生もいれば、学生の発表中心の授業をする先生、自分の研究についてひたすら語る先生など、さまざまなタイプがいる。そんななかで、大学ならではの「授業の受け方のコツ」はあるのだろうか。

今回は、東大在学中のすべての科目で「オール優」の評価を得て、首席で卒業した元財務官僚の山口真由さんに、成績に直結しながらも、社会人になっても活用できる「ノートの取り方」「レポート作成のコツ」を聞いてみた!

大学では「オリジナルの教科書づくり」が必要になる

山口真由:大学の授業がこれまでと異なるのは、先生が「教えるプロ」ばかりではない、ということ。高校までの先生は、テストや受験で出る大切なポイントは「ここは重要ですよ」と親切に教えてくれますし、生徒の理解度を確認しながら授業を進めてくれます。

一方大学の先生は、基本的に「研究者」であり、自分の研究分野を突き詰めることに時間をかけてきた人たち。ぼーっと授業を受けていたら、内容がかなり専門的になっていてついていけない……という事態にもなりかねません。

とはいえ、不安になる必要は全くありません。効率的な勉強法さえ知ってしまえば、どんな人でも内容を十分に理解して、テストやレポートで高評価を受けることができるのです。

その方法とは、先生の発した言葉をメモしたオリジナルの「教科書」をつくること。授業中は、一言も書き漏らさないようなつもりで、先生が語ることをどんどんと書き取るのです。

みなさんの中には、「先生は雑談も多いから、必要な部分だけメモすればいいのでは?」と思う人もいるでしょう。私も大学入学当初はそう考えていたのですが、先生のなかには、あまり意味のない話をしていたと思うと突然、核心をつく人もいますし、あとになって「実は重要な話をしていたんだ」と気づくこともよくあります。

何が重要な発言か見極めるのは難しいので、まずは情報を取りこぼさずに書き取ることを優先させましょう。ここでは、友人の発言や自分の考えたことなど、ほかのことは書かなくてもOKなので、先生の発言のみメモしましょう。

キレイにメモを取る必要もありません。今までは、色のマーカーなども用いて美しくノートを取っていた人もいるかもしれませんが、大量の情報が語られる授業のなかで、それを記録しながら同時に理解したり、整理したりするのは至難の業。結果的に授業中は情報を記録する作業だけに集中することになります。

情報はひとつにまとめ、振り返りやすいようにしておこう!

山口真由:私は大学時代、ルーズリーフにメモを取り、科目ごとにまとめて管理していました。そうすれば、普段の授業に持って行くものは、指定テキスト以外はルーズリーフ用紙だけでいいので楽です。

パソコンが持ち込める場合は、パソコンでメモを取るのもおすすめです。

私も1・2年の「前期教養課程」から3年次に法学部に進学してからは、シャワーのように降り注ぐ法律用語を拾うためにメモ取りをパソコンに変えました。

一方、パソコンだと図が描きづらいので、図解したり絵を描いたりしながらメモをしたい人は、手書きのほうがいいでしょう。大切なのは、情報を一元化しておくこと。ルーズリーフならルーズリーフ、ノートならノート、パソコンならパソコン、とはじめに何に記録をするのか決めてしまいましょう。

ちなみに、先生のメモや資料を写メで撮る人がいますが、情報の保管場所がバラつくのでおすすめできません。授業中に資料などを写メに撮った場合は、必ずプリントアウトしてノートに貼ったり、手書きで写したりしましょう。

そして、テスト前には、自分で記録したノートを教科書代わりにして、繰り返し読みましょう。急いで書き取った手書きの文章は、最初よく理解できなくても、3回も読むと要旨がつかめてきます。授業の時点で「あの箇所は先生が強調していたな」などの記憶もよみがえってきます。

どの先生にも言えることですが、大事な箇所については必ず長く話します。長く話した部分は自然とノートも厚くなります。それを繰り返し読んでいれば、マーカーで線を引いたりしなくても、要点をおさえた学習ができるのです。

先生の言葉を記録したオリジナルの教科書を読んでいると、先生がどういった意図で授業を組み立てたのか、一つのストーリーが見えてきます。この流れを知ることは、今後論述式の問題に取り組んだり、就活でエントリーシートを書いたり、卒業論文を書くうえでとてもいい練習になります。

戦略的に「教授ウケ」をねらい、評価につなげよう

山口真由:先生の発言をメモすることのメリットは、まだあります。

それは、「授業をきちんと聞いていました」と先生にアピールできること。授業で先生が使っていた言い回しやたとえ話をテストに書くと、「私は授業に出席してきちんとノートを取っていた学生です」と主張できるのです。

こんなふうに言うと、「教授のウケを狙っているだけじゃん」と思われてしまうかもしれませんが、その人がどういった行動を求めているのかを考え、戦略的に「ウケ」をねらっていくことは、この先社会で生きていくためにも重要なスキルです。

社会で働くようになると、さまざまなタイプの上司に出会います。例えば、プロジェクトの途中経過の報告を細かく求めてくる人もいれば、こちらから相談に行かない限りほとんど口出しをしないタイプの人もいます。それぞれの上司の性格や仕事のやり方をよく観察し、相手がやりやすいように仕事を進めることができれば、お互いにストレスがかからず結果的に作業効率も上がります。

就職活動においても、会社の特徴を正しく理解して、「あなたの会社で活躍するために必要な能力を私は持っていますよ」と効果的にアピールできれば、内定を取ることができます。ぜひ、今のうちから、「相手が何を求めているのかを考えて行動する」という訓練をするといいと思います。

相手の考えを理解するために、「言葉をそのまま記録する」という方法は、シンプルでありながら非常に理にかなっているのです。

教授の著作を読み、参考文献に入れよう

山口真由:先生の評価のポイントを知るために、今すぐシラバスを読み返しましょう。「授業の目的」や「到達目標」、「評価のポイント」が簡潔に書いてあります。

そして、できれば先生の代表的な著作や論文を読み、研究内容や考え方を把握しておきましょう。本を読むと、どういったレポートが好まれているのかが見えてきます。例えば、自分の論文に実体験や熱い思いを多く盛り込んでいる先生であれば、学生にもそういったレポートを求めている可能性があります。反対に、主観はすべて排除してデータをもとに論理を組み立てるレポートを好む先生もいます。

先生の論文のなかには難解な文章もありますが、どんなに難しくても、何度も繰り返し読んでいれば内容が理解できてくるものです。3回読んでわからなければ5回、それでもわからなければ7回読みましょう。

ちなみに私は、レポート提出の際には、その教授の著作を参考文献に入れるようにしていました。本には、必ず著者の意図が表れるもの。先生の意図を把握してレポートを書けば方向性が大きくずれることもないはずです。自分の本を買って読んでくれたとなれば教授の印象も格段に良くなるはずなので、おすすめです!

オフィスアワーを活用しない手はない!

山口真由:レポート提出前には、一度先生に見てもらい、方向性を確かめるのがおすすめ。大学には「オフィスアワー」といって、学生からの質問や相談に応じるために、教員が必ず研究室にいる時間帯が設けられているので活用しましょう。

レポート提出前に限らず、ぜひ半期に1度は、研究室を訪ねることを目標にしてみてください。相談内容は、授業の内容に関係なくてもOK。「こんな本を読んでみたんですが、ほかにおすすめの本はありますか?」などの先生の研究分野に関係しそうな別の内容に関することなど、どんなことでもいいと思います。

大学の先生と良好な関係が築ければ、卒業後もずっと、人生の先輩としてさまざまなアドバイスをくれます。ぜひ、積極的に関わってみてくださいね。

プロフィール

山口真由
1983年札幌市出身。筑波大学附属高等学校進学を機に単身上京。2002年、東京大学教養学部文科Ⅰ類入学。在学中3年生時に司法試験合格。4年生時に国家公務員Ⅰ種試験合格。「法学部における成績優秀者」として総長賞を受け、2006年、首席で卒業。同年4月に財務省に入省し、主税局に配属。主に国際課税を含む租税政策に従事。財務省を退官後、2009年から2015年には弁護士として大手法律事務所に勤務。2015年8月から2016年5月、ハーバード大学ロースクール(法科大学院)に留学。2017年4月から東京大学法学政治学研究科総合法政専攻に進学。現在は、執筆、テレビ出演等で活躍。
関連書籍
ハーバードで喝采された日本の「強み」
著者:山口真由
出版社:扶桑社

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