Benesseマナビジョン編集局 高校生のための大学入試「英語」検定研究室

大学入試英語検定研究室TOPへ戻る

Report9

GTEC CBTの生みの親が語る!高校生に伝えたい最後のメッセージ

前回は、GTEC CBTの問題を解きながら、スピーキングとライティングのスコアUPの秘訣を学んだね。今回は、GTEC CBTの生みの親であるベネッセコーポレーション社員の込山さん(以下、コミヤマ)に、GTEC開発の裏話や高校生へのアドバイスを聞いたよ。

テストを受けることが「プチ留学」!リアリティを追求した問題で「使える英語」を測定

サワダ:コミヤマさんは、GTEC for STUDENTSやGTEC CBTの責任者ということで、誰よりもGTECに詳しいと聞きました!そもそもGTECって、いつ、どのようにして作られたのでしょうか?

コミヤマ:GTECの前身は、1998年に高校生向けにリリースされた「英語コミュニケーション能力テスト」。 当時は英語4技能という言葉は浸透していなかったし、センター試験の英語も筆記だけで、リスニングは行われていなかった。そんな時代に、GTECは英語4技能の力を測定するテストとして開発されたんだ。

サワダ:へー!開発の背景には、どのような思いがあったのでしょうか。

コミヤマ:英語は使えてはじめて、価値があるもの。コミュニカティブな英語の力を測れないテストは、意味がないと考えた。いつか絶対に「使える英語」が求められる時代が来ると信じて、当時としては珍しかったスピーキングやライティングを含むテストを作ったんだ。ところが、当時の高校ではスピーキングやライティングはあまり指導されていなかったため、受け入れてもらうには時間がかかった。だから、今こうして、GTECが多くの高校生に受験してもらえるテストになったことは、とても感慨深いよ。

サイトウ:ある意味、GTECは時代を先取りしていたんですね。

コミヤマ:時代の先取りだなんておこがましいけど、あれからおよそ20年、中学生の全国学力・学習状況調査や、高校生の「大学入学希望者学力評価テスト(仮)」など、中学・高校の節目でスピーキングやライティングの力を評価することがほぼ決まりつつある。今まで以上に、GTECの価値が求められる時代になってきたと感じているよ。

サイトウ:「使える英語」を測るための工夫はありますか?

コミヤマ:すべての技能において、実際に英語を使う場面を想定した問題になっていることかな。特に、高校生向けのテストであるGTEC CBTの出題内容は、受験生が大学に進学してから海外に留学することも見据えて、大学の講義や友人との会話など、徹底的にリアリティを追求している。テストを受けること自体を「プチ留学」のように楽しんでほしいという思いを込めて、海外のスタッフと一緒に作問しているよ。

サワダ:「プチ留学」か~!そう考えると、テストに取り組む姿勢が前向きになりそうだなあ。

半日の時差を乗り越えて、仕事を円滑に進めるコツは「異文化理解」

サイトウ:コミヤマさんが、GTECの責任者として仕事をする中で、印象的だった出来事はありますか?

コミヤマ:やはり、国や民族による文化の違いに直面したことかな。GTECの責任者になって4年半、外国人のスタッフや、海外経験が豊富な日本人のメンバーと一緒に仕事をする環境は、とても刺激的で、今でも自分を成長させてくれるよ。特に印象深いのは、欧米の人の働き方は朝型で、残業する習慣がないこと。アメリカのスタッフとテレビ会議を行う時は、約12時間の時差があるから、日本時間で朝の9時にやろうとすると、向こうは夜の9時。夕方以降は家族と過ごすのが当たり前の彼らにとって、夜9時からの会議は好ましくない。だからといって、いつも私たちが残業を前提にするのもよくないから、話し合いの末に、交互に時間を設定することにした。自己中心的な考え方を押しつけては、相手に負担を掛けてしまう。アメリカのスタッフの価値観を理解し、お互いを尊重したことで、半日の時差を乗り越えて、仕事を円滑に進めることができたんだ。

サワダ:なるほど!異文化理解が大切だということですね。

コミヤマ:そのとおり。英語を使えることはもちろん重要だけど、英語はツールに過ぎない。英語をベースとして、相手の国や民族の文化を理解することが求められているんだ。

サイトウ:外国の方と話す時に、心がけていることはありますか?

コミヤマ:共通の話題を探したり、大学時代にその国に滞在した経験や、専攻していた世界史について話すようにしているよ。たとえ英語はつたなくても、そのような話をすることで、相手を知りたい、自分を知ってほしい、という気持ちは伝わるもの。実際にそうやって仲良くなった人に、仕事で助けられたことは何度もある。

サイトウ:国や民族が違っても、人間関係の本質は変わらないのかもしれませんね。

コミヤマ:そうだね。結局は、人対人。相手を理解したいという気持ちが、一番大切だと思うなあ。

クラスや部活動での会話が、コミュニケーションスキルを向上させる

サワダ:実は、私たち「大学入試英語検定研究室」は、本日をもって解散するんです…。連載も今日でおしまいです。悲しい…ううう。

サイトウ:今まで読んでくれた高校生に感謝の気持ちを込めて、最後にコミヤマさんからメッセージをお願いします。

コミヤマ:高校生のみなさんには、実用的な英語力だけでなく、豊かなコミュニケーションスキルを身につけてほしいです。それは、クラスや部活動、先生とのやり取りなど、日常会話の中でも、意識すれば身につけられるものだと思います。気が合う人のみならず、タイプが違う人にも、恐れずに話しかけてみましょう。どうしたら相手に喜んでもらえるのか、相手のことを一生懸命考えてコミュニケーションを取った経験は、それが日本人であっても、海外留学や外国人と仕事をする際に必ず生きるはずです。これからの社会を生きる上で、どちらも欠けてはならないこの2つの力を意識して、有意義な学生生活を送ってください。

サイトウ:英語力とコミュニケーションスキルかあ…。最終回にふさわしい、素敵な言葉をありがとうございました。大学入試の変化について深く考えることは、もしかしたら、今の社会において忘れてはいけない大切なものを考えることなのかもしれないなあ。

サワダ:今まで読んでくれたみなさん、ありがとうございました!私のことは嫌いでも、GTECのことは嫌いにならないでください!(号泣)

サイトウ:高校生のみなさん、またどこかでお会いしましょう!

「大学入試英語検定研究室」による調査報告は、今回が最終回。これからも研究員の2人は、高校生のみんなが英語力やコミュニケーションスキルを磨いて、素敵な進路を切り拓くことを願っているよ!
締め切り迫る!コミヤマさんの思いが込められたGTEC CBTのお申し込みは コチラから!

大学入試英語検定研究室TOPへ戻る