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研究File.02 地球温暖化

温暖化を止めるために、私たちには何ができるの?

ここでは、温暖化を止めるため高校生には何ができるのか、先生とともに考えていくよ。

他の「身のまわりの製品」でも、同じように二酸化炭素が出ている。

身のまわりのほとんどの製品では、生産・輸送そして廃棄などの過程で、二酸化炭素が発生しているんだ。

では、まず容器のライフサイクルを比較してみよう。改良すべき点の違いに注目だよ。

【アルミ缶】
「原材料」の段階が一番大きい。これは、アルミ地金作りの段階でエネルギーが多くかかるということ。二酸化炭素の排出を削減するならば、この工程を工夫すれば効果が高いね。
【ペットボトル】
焼却すると、他の容器よりも二酸化炭素が排出される比率が多い。だから、ペットボトルはゴミとして焼却せずにリサイクルにまわすことが特に大切なんだ。
【ガラスのワンウェイびん(使い捨てのびん)】
ガラスなので、成型時にエネルギーがかかり二酸化炭素の排出量が最も多くなる。できるだけ使い捨てはせずリユースしよう。将来キミが新しい生産方法を考えてもいいんだ。工夫の余地があるね。
【紙コップ】
輸送での二酸化炭素の排出量が最も多い。海外から輸送することも多いからだ。紙コップでは、近距離から運んでいくなどの取り組みの効果が高そうだ。

二酸化炭素の排出が一番多い工程を改良すれば、効率よく削減できるね。
リサイクすするもの・作り方を工夫するものなど、企業は製品の特徴ごとによりよい方法を探っている。そして、工場の工程や原材料の輸送などに工夫を重ねているんだ。

紙コップの紙を10%削減するのも、大きな一歩

紙の原料となるパルプは主に海外から輸入してくる。輸送でも二酸化炭素は排出されているから、こういう取り組みは重要だと思う。

紙やアルミ、ペット、ガラス・・・みんなちがう

どれも飲み物を入れる容器なのに、素材によってこんなに二酸化炭素の排出量が違うなんて知らなかった。アルミ缶は原料となるアルミをつくるまでの二酸化炭素の排出量が多いなんてびっくりした。

高校生でもできる「二酸化炭素の削減」

「原料や輸送なんて、遠くの話」なんて思ってない?
そんなことはないよ。きみたち高校生の行動でも、原料や輸送で発生する二酸化炭素を削減することができるんだ。

みんなの身近にあるものでは、例えばスマートフォン。実は使うときの二酸化炭素発生量は、それほど多くはない。
しかし、スマートフォンの内部で使われている1000個もの部品を生産する際に、二酸化炭素が多く発生しているんだ。しかも、金や銀、銅をはじめ、パラジウム、インジウム、ロジウムなどの貴重なレアメタルも含まれている。特に金は精錬するときに大量のCO₂が排出される。だから「リサイクル」をすることがとても重要だ。

スマートフォンは、リサイクルすることが大切

スマートフォンのレアメタルって、聞いたことがある。資源をいかせて排出も削減できるなら一石二鳥。うちには今は使っていない携帯電話やスマートフォンがあるから、リサイクルしようと思います。

何をしていても二酸化炭素が発生しているんだ

こうやって町を見ると、車も物も多い。これらが製造される時にも二酸化炭素が発生していたことを考えると、気が遠くなりそう。私たちが我慢したくらいで温暖化が止まるほど二酸化炭素を削減できるのかな。

ライフサイクルを考えて、世の中の構造を変えていこう。

もちろん無駄な電気を消したり、車に乗る機会を控えたりすることも大切。地球温暖化対策として「あれはダメ、これもダメ」じゃ苦しいばかりで続かないし広まらないね。

しかし、今まで見てきたように、ライフサイクルの考え方をすれば削減できるヒントはたくさんあることに気がつくね。
例えば、紙製品ならば、1つの製品に使用するパルプ量を削減したり、リサイクルしたりできる。
また、使用する電力を「太陽光発電」に変えれば、二酸化炭素の発生量は100分の1にもなるんだ。

削減に貢献するものづくりは、日本の得意分野。排出の削減は日本だけじゃなく世界全体で力を合わせていかなければならない問題。だからこういう技術を外国にたくさん教えていくことが、日本の責任だね。

生産効率も排出量を左右するんだね

どれだけ生産効率をよくするか、工夫するだけでも排出量を抑えられることを知った。ものづくりの原点というか、日本の技術ってすごいなって思う。

気が付かなかった、捨てるときの排出

ライフサイクルで見ると、ものをつくるときだけじゃなくて、捨てるときの二酸化炭素排出にまで配慮しなくてはいけないことがよくわかった。これまで、ゴミの分別にあまり気を使っていなかったな。

私が生活するために、海外で二酸化炭素を発生している

私の服を作るのにも、二酸化炭素が関わっていたなんて知らなかった。海外で作ったものは、海外で二酸化炭素が発生していることになる。外国の排出量は外国のせい、と思っていたけれど私も関わっているんだ。

先生からのメッセージ
「知ること」から始まる温暖化対策

地球は、大気に包まれていることで生物が生きていける一定の温度を保っています。ところが、このわずか100年ほどの間に私たちが排出してきた二酸化炭素が、大気のバランスを崩し、地球の温暖化を引き起こすことになってしまいました。

地球温暖化を防ぐために、二酸化炭素の発生量を削減していきましょう。
日本の削減目標と、今一人ひとりにできることをあわせて考えると、二酸化炭素を削減することがいかに大変なことかがわかります。
ここで、ライフサイクルという考え方が生きてきます。ライフサイクルで二酸化炭素の発生量を測ると、どこの工程で削減する必要があるのか課題が見えてくるのです。

みなさんには、「地球が好きだから守っていこうよ」、そんな気持ちでいてほしいですね。

伊坪徳宏(いつぼ のりひろ)先生

東京都市大学 環境情報学部 環境情報学科 准教授。
研究テーマは、ライフサイクル環境評価。ライフサイクルアセスメント(LCA)を中心とした環境影響の評価手法開発や事例研究を通じて、企業のEMS構築や循環型社会の形成に貢献するための研究活動を行っています。

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