EPISODE04

学校指導は未来の教育活動につながる
全国の学校の熱量を届けたい

谷本 祐一郎

株式会社 ベネッセコーポレーション

教育情報センター

わたしの仕事

現在は教育情報センターという部門で、高校の先生方向けに日々の指導にお役立て頂ける情報を提供をする仕事をしています。主には、①大学入試の結果・動向分析 ②教育改革・入試改革の動向分析 ③高校の先生方向けの研究会の企画 ④全国の高校のお取組み事例の取材・記事化などを担っています。

わたしを支える
学校とのエピソード

生徒の一生を左右する

入社以来長く、地域の学校担当として多くの学校を担当・訪問させていただきました。
2010年、当時私が担当していた宮崎県で口蹄疫が流行し、感染拡大を避けるため先生方が集まる研究会や勉強会の多くが中止に追い込まれました。
特にこの時期は、受験生の指導に必要な入試分析を行う研究会として例年県内の約40校から多くの先生方にご参加いただく場を予定していましたが、これも開催ができないことになってしまいました。

私たちは、受験生の指導に必要な情報を届けるべく、迷わず1校1校で個別に校内研究会の時間を頂くことにしました。どの学校も情報キャッチと生徒への進路指導が遅れるわけにはいきません。約1週間のうちに全校での開催が求められ、時には夜遅くまでお付き合いを頂いた学校もありました。

多くの先生方から感謝の言葉をいただき、中には
― 生徒の一生を左右するかもしれない
高3生にとって大切な時期を、無駄にしないですみました ―

とまで言って頂けた学校もありました。本当にやりがいを感じた瞬間でした。
現在、教育情報センターとして全国の先生方へ情報を届ける場面を企画する際にも、「いま」この時期に学校指導で必要な情報はなにか、という視点をとても大切にしています。

ベネッセ教材の誇り

学校の指導を第一に考える

社員1人1人が「教育への想い」を持って、それぞれの業務に取り組んでいることでしょうか。
だからこそ、商品企画でも1つのメッセージを考える場面でも、決して机上の空論ではなく、必ず学校現場の声を反映させながら進めていくことを大切にしています。

また、教育情報センターとしては、「情報のつくりかた」「届け方」にも非常にこだわっています。
ただ単にデータを分析してお届けするのではなく、先生方が生徒たちに対し、どんな指導をされるのかを常に想像しながら、その先にいる生徒たちにどんなメッセージを届けることが彼らの背中を押すことになるのかを考えながら、日々取り組んでいます。

わたしの想い

未来につながる教育活動

「半歩現実、半歩未来」を大事にしています。
特にコロナ禍の今、多くの学校が試行錯誤しながら生徒のために「今できること」に懸命に取り組まれています。学校という場所は生徒の人生の中で、とても貴重な時間を過ごす価値ある場所です。自ら未来を切り開いていける生徒を育てる上で、学校指導が未来の教育活動にもつながっていることを発信していきたいです。

全国の様々な場所でがんばっている学校の取り組みや、熱い想いをもった先生方の声をつなぐことで、学校教育の発展に少しでも貢献できればと思っています。

聞き手・文:岩崎史織
(2020年8月取材)