高校生こそ知っておくべき!? SDGs 3つのキホン

ニュースや授業でチラホラと耳にするようになった、SDGs。実は高校生にとって、今、そして将来に深くかかわる大事なもの。改めて基本を押さえておこう。

SDGsってそもそもなに?

SDGs(Sustainable Development Goals)は、国際連合に加盟する世界193か国が同意した、2030年までに世界中で達成されるべき目標のこと。日本語で「持続可能な開発目標」とも言う。

SDGsのポイントは、「持続可能な開発」を掲げていること。仮に社会や経済を発展させるために、山や森を切り開き、たくさんの資源を採掘したとしよう。その結果、暮らしぶりが豊かになったとしても、資源を取り尽くしたり、環境が悪化したりしては意味がない。私たちの世代はもちろん、次の世代、次の次の世代と、将来にわたって続けられる発展をめざそうというのが、「持続可能な開発」に込められたメッセージだ。

SDGsは大きな目標である17のゴール、さらに具体的な目標である169のターゲットによって構成されている。下に挙げた17のゴールを見て、どういった分野にわたる目標なのか、日本に関係が深そうなのはどれか、そして自分が興味を持てそうなゴールがないかを確認してみよう。

1.貧困をなくそう


あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる


2.飢餓をゼロに


飢餓を終わらせ、食料安全保障および栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する


3.すべての人に健康と福祉を


あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する


4.質の高い教育をみんなに


すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する


5.ジェンダー平等を実現しよう


ジェンダー平等を達成し、すべての女性および女児の能力強化を行う


6.安全な水とトイレを世界中に


すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する


7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに


すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する

8.働きがいも経済成長も


包摂的かつ持続可能な経済成長およびすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する


9.産業と技術革新の基盤をつくろう


強靭(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進およびイノベーションの推進を図る


10.人や国の不平等をなくそう


各国内および各国間の不平等を是正する


11.住み続けられるまちづくりを


包摂的で安全かつ強靭(レジリエント)で持続可能な都市および人間居住を実現する


12.つくる責任つかう責任


持続可能な生産消費形態を確保する


13.気候変動に具体的な対策を


気候変動およびその影響を軽減するための緊急対策を講じる


14.海の豊かさを守ろう


持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する


15.陸の豊かさも守ろう


陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、並びに土地の劣化の阻止・回復および生物多様性の損失を阻止する


16.平和と公正をすべての人に


持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する


17.パートナーシップで目標を達成しよう


持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

※総務省ホームページを参考に作成

私たちの生活とどう関係があるの?

SDGsは発展途上国だけの目標ではなく、先進国も共通で取り組むべき重要な目標だ。もちろん日本も例外ではない。例えばゴール12「つくる責任つかう責任」の達成度は他国と比べても遅れをとっているし、14「海の豊かさを守ろう」については、マグロのとりすぎが世界的に非難されている。

日本に深くかかわっているということは、私たちの生活にも深くかかわっているということだ。例として、「つくる責任つかう責任」について考えてみよう。この目標でわかりやすいのが、例えば「食品ロス」の問題。普段、お菓子を中途半端に残したり、冷蔵庫の中の古い食品を捨てたりしていないだろうか。私たちは実にたくさんの食品をつくり、食べずに捨ててしまっている。これこそ、SDGsで指摘されている、「つくる責任つかう責任」から離れた振る舞いだ。はじめに挙げたマグロのとりすぎについても、日本食と大きなかかわりがあるとすぐに気づけるはずだ。

逆に言えば、私たちが日頃どう行動するかによって、SDGsの達成度は大きく変わるとも言える。何を食べるか、何を使うか、どう移動するか、誰とどう働くか。私たちにはその選択肢があって、一つひとつの行動で、SDGsに貢献することができる。それは高校生であっても変わらない。だから、年齢や性別に関係なく、多くの人がSDGsを知ることがまず大切なのだ。

SDGsが勉強や進路にかかわることはあるの?

SDGsを知ること、理解することは、高校生活の3つの場面にもつながっていく。

1つめは「進路選択」だ。SDGsは上に見た通り、さまざまな分野の社会問題にかかわっている。SDGsのなかで、関心を持てるゴールやターゲットを見つけられれば、学ぶ学問や進学先、就きたい職業を決めやすくなるだろう。

2つめは「探究学習」だ。総合的な学習の時間をはじめ、自分やグループで課題を決め、調べたり、発表したりする機会があるだろう。そうしたとき、なかなかテーマが決まらないなら、SDGsを参考にしてみよう。

3つめは「入試」だ。大学入学共通テストのプレテストや、東京大の入試では、過去にSDGsを扱う問題が出題されている。また東京大以外でも、特に小論文が課される入試では、今後SDGsを扱う問題設定が増えていく可能性もあり、SDGsへの理解を深めることは、そのまま入試につながることもある。

SDGsの達成期限である2030年は、きみたち高校生がちょうど働き盛りを迎える頃。これから先、自分や家族、友人が生きやすい社会をつくるために、関心を持てるテーマや自分にできることがないかを調べ、考えてみよう!