今のうちに知っておきたい「進学」にかかるお金の話

進学費用は大学選びの大切な確認事項。家庭の都合や奨学金の利用を考えるうえで、実際に必要な学費を知っておくことはとても重要だ。そこで今回は、在学中にかかる学費について、大学の区分ごとに詳しく解説していくぞ。

1年次にかかるお金を見比べてみよう!

1年次に大学に納める授業料、入学料、施設設備費のことを、合わせて「初年度納付金」と呼ぶ。この初年度納付金を、大学の区分と学問系統別にまとめたのが下の表1だ。私立大よりも国公立大の方が授業料と合計額は安い。ただし、表1の国立大の金額はあくまで国が定めた「標準額」。実際は大学・学部・学科ごとに多少の差があるので注意しよう。また表1には記載されていないが、国公立大でも授業料とは別に施設設備費がかかることもある。この金額も大学ごとに異なるので、よく調べておこう。

表1 初年度納付金のめやす(国公立大、私立大昼間部の平均額 / 単位:円)

※1 文部科学省令による標準額。ただし、国立大の法人化により、大学間で差が出ている。
※2 文部科学省「2019年度学生納付金調査」。公立大昼間部の平均額。入学料は地域外入学者の平均額(地域内入学者の入学料の平均額は229,365円)。
※3 文部科学省「平成30年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額調査」。私立大昼間部の平均額。
※4 施設費、実習費、諸会費などを徴収される場合がある。

卒業までにかかるお金はこんなに差がある!

下の表2に、入学してから卒業までに必要な授業料、施設設備費の合計額をまとめた。ただし、これらは平均額であり、あくまで目安。例外もあるので気をつけてほしい。

例えば同じ薬学部でも、4年制か6年制かによって在学中に支払う総額は大きく変わる。また、学部によっては進級してから施設設備費の負担が増えることもある。「私立大理系だからこの金額」とひとくくりにするのは難しいのだ。進みたい学部のある大学ごとに学費を見比べて、だいたいの必要額を割り出すと、保護者の方も安心できるはずだ。

表2 在学中にかかる授業料・施設設備費納付額のめやす / 単位:円

※1 文部科学省令による標準額。ただし、国立大の法人化により、国立大の学費も大学間で差が出ている。
※2 文部科学省「2019年度学生納付金調査」。公立大昼間部の平均額。
※3 文部科学省「平成30年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額調査」。私立大昼間部の平均額。
※4 施設費、実習費、諸会費などを徴収される場合がある。
※5 ここでは単純に4倍としているが、学年が上がるにつれて授業料・施設設備費などが上がる大学・学部もある。
※6 医学部・歯学部系統は6年制と4年制の場合がある。ここでは6年制として算出。

入学料や授業料以外にも「学費」はかかる!

入学料や授業料は、大学に納めるものとしてイメージしやすいと思う。一方、忘れてしまいがちなのが「教科書代」や「ゼミの研修費」をはじめとした実習にかかる費用だ。教科書代も、卒業までの期間を考えるとまとまった金額になる。こうした費用も見越して「学費」を考えておくといいだろう。また、海外留学を検討する場合はさらにお金がかかる。早めにお金の情報を手に入れて、保護者の方と話をしておくと、大学でやりたいことを実現しやすくなるぞ!

授業料や入学金の減免制度もチェック!

進学したいけれど高額な授業料を払えない…そんな、経済的な理由から進学をあきらめざるをえない学生を応援しようと、2020年4月から国の新しい就学支援として、「給付型奨学金」の対象が拡充され、あわせて「授業料や入学金の減免」制度が始まった。支援対象となる学校は大学、短期大学、高等専門学校、専門学校で、一定の要件を満たしていると国が確認した学校(詳細は文部科学省HPなどで公表)。世帯収入や希望する学校などにより支援額は変わるが、私立大学に自宅外から通う場合、授業料と入学金を合わせて最大約91万円の支援額になる場合も。

自分が対象になるかどうかは、日本学生支援機構のホームページでシミュレーションも可能だ。「給付型奨学金」は高3の春から申請が始まるが、「授業料などの減免」は、入学時に、進学先(大学など)に申し込む。早めにチェックしておこう。