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家族を考えると「自分は何者か」が見えてくる

スペシャル

日本を代表する映画監督、細田守さんの最新作『未来のミライ』で描かれる“家族像”に迫るスペシャルインタビュー! “家族”の中の自分とは。自分を見つけるときに“家族”を考える意義とは。将来を考える高校生に向けたメッセージを伺いました。

プロフィール

映画監督 細田守さん

日本を代表する映画監督。アニメ制作会社の社員時代に『劇場版デジモンアドベンチャー』で映画監督デビュー。独立後に手がけたアニメ映画『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』はいずれも大ヒットを記録し、国内外で高い評価を得ている。最新作『未来のミライ』(スタジオ地図作品)が全国公開中。

自分を見つめ直してみよう

高校生のみなさんは、大学の入試システムが変わるとか、時期的なこともあって、「自分は何をしたいのか?」「自分はどんな人間なのか?」といったことを、考える機会が増えているのではないでしょうか。でもその答えは、ネットで検索したところで、見つかるものじゃない。自分自身で見つけるしかないんです。というのも、答えは人それぞれだからです。ただ“家族”というものが、答えを探す時の大きなポイントになるだろうと僕は思っています。

なぜなら、家族もそれぞれ。僕が子どもの頃は、お父さんは外に出て働き、お母さんは家で子育てと家事をやり、子どもは2人以上で…みたいな“家族像”が固定されていた。だから、一人っ子だった僕は「お前のうちはおかしい」なんて言われたわけだし、高校生は「高校生らしくしなさい」なんて型にはめられていたし、アニメーション映画などでも“型にはめられた家族像と、そこから逃げ出したい若者”が描かれた作品もありました。

でも、映画のために取材をするうちに気づいたのは、家族のあり方は、すごく変化しているということ。今は一人っ子なんてちっともおかしくないし、家族の形はそれぞれだから、夫婦で話し合ってお互いの役割を定義していくものだと思うんです。つまり家族は多様化しているので、それぞれ自分の家族を見ることで「自分はどんな家族の一員で、どういう位置にいるのか」が見えてくるわけだし、それが「自分は何者なのか」を考える上で大事じゃないかと思うようになったんです。

最新作『未来のミライ』で描いた家族の中の自分

『時をかける少女』で青春、『サマーウォーズ』で親戚、『おおかみ子どもの雨と雪』で子育てをするお母さん、『バケモノの子』ではどうやって親になっていいのかわからない父親を描き、映画監督としては主に家族をモチーフに描くことが多かったのですが、最新作『未来のミライ』で描いたのは、まさに自分が何者なのかを探す4歳の男の子の物語。主人公のくんちゃんが、生まれたばかりの妹に両親の愛情を奪われてしまったと感じ、愛を探してさまようという話です。4歳の子供に対し、「お兄ちゃんらしくしなさい」と“型”を押しつけたところで、お兄ちゃんになれるわけでも、両親の愛情を取り戻せるわけでもない。でも「家族の中でどんな立ち位置にいるのか」を確立することで、「自分は何者か」が見えてきて、自分や他人を愛したり、尊重したりできるようになるということを、まさに描いているんです。

他人と違うからこそ“自分”になる

つまり、「自分は何者なのか」を確認できる場所の一つが家族であり、その答えを見つけた時に、「自分はこうだから、こうしたい」という主体的な行動にもつながるのではないかと思うんです。

ちょっと家族からは離れますが、僕自身にあてはめると、「自分は映画監督である」という答えがあるから、自信を持って映画をつくることができる。そして、誰かに言われたからではなく、「今の“家族”を描きたい」という主体的な思いがあるから、主体性を持って映画をつくれるし、それが僕の独自性にもなっている。別の例を挙げると、今日、僕の写真を撮ってくれている写真家の方にしたって、「自分は写真家だ」という答えを持ち、「こんな写真を撮りたい」という思いがあるからこそ、自信を持ってシャッターを切れるんだと思うんですよね。

高校生であっても同じで、主体性を持って行動にするには、まずは人と違うことをやっている友達を否定しないこと、そして自分の家族というものを考えて立ち位置を知ること。そこから自分自身が本当は何をやりたいのかっていうことが、見えてくるんじゃないかと思います。そのためには、本を読めとか、旅に出ろとか、いろいろ挑戦しろとか…いろいろなことを言う人がいると思いますが、やり方だって人それぞれです。「高校生だからこうしなきゃ」「大学受験があるから○○をやろう」なんて“型”から離れて、自分は何者かを考えることで初めて、「自分は何をしたいのか?」の答えが見えてくるのだと思います。

映画『未来のミライ』全国公開中

監督・脚本・原作:細田守
企画・制作:スタジオ地図
配給:東宝
(C)2018 スタジオ地図

妹が生まれたことで、親の愛情を奪われてしまったと感じる4歳のくんちゃん。そこに、自分のことを“お兄ちゃん”と呼ぶ、 未来からやってきた妹・ミライちゃんが現れて…。くんちゃんの時をこえた冒険は、「自分は何者なのか」を考えるきっかけにもなりそう!

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