徹底図解!なぜ今、海外で学ぶのか?

昨今、GTEC CBTや実用英語技能検定などの「4技能英語検定」を入試に活用する大学が増えている。東京大学、早稲田大学、立命館大学など、難関国公立大や人気私立大の多くが既に導入しており、活用大学は今後さらに増える見込みだ。活用方法は大学によって異なるが、中にはスコアがないと出願できない大学もあるぞ。キミの志望大は、どのパターンを使っているかな?大学入試の新常識、「英語外部検定利用入試」について、解説するよ。

英語外部検定利用入試とは?

グローバル社会に必要な英語4技能を効率的に測定するための新しい入試スタイル

そもそも、英語検定で測定される「4技能」とは、英語を「読む」「書く」「聞く」「話す」の力のことだ。これらが重視されるようになった背景には、社会・大学・入試のグローバル化がある。国境を越えて企業や人の行き来が盛んに行われるグローバル社会において、外国人の存在は非常に身近だ。特に顕著なのは、訪日外国人旅行者の増加。2016年10月時点で、その数は年間2000万人を初めて突破し、東京五輪が開催される2020年には、現在の2倍の4000万人に増やすという目標が、政府によって決められている。こうした例からもわかるように、国内外どこにいても、外国人とのコミュニケーション、およびそのツールである英語力が必要不可欠な時代がやってきている。

このようなグローバル社会に適応する人材を育成するため、大学は今まで以上に英語力の育成に注力するようになった。学生全員が1年間の留学をする近畿大学国際学部など、特色的な「国際系学部」が続々と新設され、国は「スーパーグローバル大学創成支援」と銘打って、世界レベルの教育研究や国際的な取り組みを推進する大学(早稲田大学、東洋大学など)を重点的に財政支援している。

大学の教育改革に伴い、そのような教育を受けるだけの基礎力があることを見極めるための入試改革も進む。かつては、多くの大学が、英語を「読む」「書く」「聞く」力を測定していたが、これからは「話す」力も評価する必要がある。しかし、受験生一人ひとりに、紙のテストに加えて、スピーキング力を測るための面接を課していたら、とてつもない時間と労力がかかってしまう。そこで導入されたのが「英語外部検定利用入試」。GTEC CBTや実用英語技能検定、TOEICなど、英語4技能が測定できる検定を事前に受験させ、そのスコアを出願資格や書類審査に用いたり、スコアに応じて加点するなどの方法だ。大学が求めるスコアを取得するのはそう簡単なことではないが、この方法は、英語が得意な高校生にとってアドバンテージになることは勿論、一発勝負の入試の保険が掛けられるというメリットもある。このページでは、英語4技能の育成・評価、そして受験戦略としても有効な「英語外部検定利用入試」について、項目別に詳しく解説する。早めに準備することが大切なので、受験生のキミも低学年のキミも、しっかりチェックしておこう。

どんな検定が使えるの?

GTEC、英検、TOEIC…4技能英語検定の違いは?

大学が入試に活用する「4技能英語検定」には、どのような種類があるのだろうか。ここでは、代表的な検定を表にまとめて紹介するよ。

代表的な4技能英語検定

試験名成績表示方法受験方法受験料

GTEC CBT

スコア

4技能すべてをコンピュータで測定

9,720円

実用英語技能検定
(英検)

級の合否、スコア

【1次試験】
リーディング、リスニング、ライティング:

【2次試験】
スピーキング:面接(*1)

準1級:6,900円
2級:5,800円

IELTS

バンドスコア(*2)

リーディング、リスニング、ライティング:
スピーキング:面接

25,380円

TEAP

スコア

リーディング、リスニング、ライティング:
スピーキング:面接(*3)

15,000円

TOEFL iBT

スコア

4技能すべてをコンピュータで測定

230USドル
(1ドル100円に換算すると、
23,000円)

TOEIC L&R(*4)

スコア

リスニング、リーディング:

5,725円

TOEIC S&W(*4)

スコア

スピーキング、ライティング:コンピュータ

10,260円

*1:ライティングは2級以上、スピーキングは3級以上。2級・準2級のみ、4技能をコンピュータでも測定できる。
*2:厳密に点数が出るのではなく、スコアに幅を持たせたバンドスコアという方法で評価される。1.0~9.0の中で0.5刻みのバンドが用意されている。
*3:2技能、3技能でも受験可能。
*4:「TOEIC L&R」と「TOEIC S&W」の両方を受験することで、英語4技能を総合的に測定できる。
英語4技能試験情報サイトを元に加工。2017年1月時点の情報です。最新の情報は各検定のホームページをご確認ください。

「成績表示方法」と「受験方法」をチェック!成長を実感したいキミには「スコア型」がオススメ

これらの検定にはそれぞれ特色があるが、大きな違いとしては「成績表示方法」と「受験方法」が挙げられる。ここではその2つの違いに着目して、説明しよう。

「成績表示方法」は、大きく2つのタイプに分けられる。GTEC CBTのように、英語力が具体的なスコアでわかる方法と、実用英語技能検定のように、級の合否でわかる方法だ。合否は明確な学習目標になりやすいが、自分がどれくらい成長したかがわかりづらい。一方、スコアは具体的な数字で成長を実感することができる。特に、GTEC CBTは、技能別にスコアが出されるので、自分の得意分野やニガテ分野がわかるという点で、オススメだ。

「受験方法」は、紙のテスト、コンピュータを利用するテスト、面接の3通りが挙げられる。GTEC CBTの「CBT」は、Computer Based Testingの略であり、会場に設置されたコンピュータを1人1台使用して、リスニングとリーディングは選択肢の中からマウスで解答を選び、スピーキングはマイクに向かって音声を録音、ライティングはキーボード入力によって解答する、というように、4技能すべてをコンピュータで測定している。ちなみに、実用英語技能検定は、2級を例に挙げると、1次試験でリスニング、リーディング、ライティングを紙のテストで、合格すると2次試験でスピーキングを面接で測るのが一般的。TOEICは、リスニングとリーディングを紙のテストで実施し、別の試験として、スピーキングとライティングをコンピュータで測定する。好みは人それぞれなので、どの検定が自分に合っているか、試してみてもいいかもしれない。

47都道府県で受験可能!高校生が気軽に受験できる検定はGTEC CBT

部活に勉強に忙しい高校生にとっては、気軽に受験できる検定が望ましいだろう。対策という意味でいうと、GTEC CBTは、学校の授業や日常会話など、高校生に身近な場面設定の問題を用意している。学校での勉強の延長線上にあるから、特別な対策は不要だ。

ほかにも、GTEC CBTには、高校生のための工夫が盛りだくさん。4技能すべてを測定できて9,720円と、比較的高校生が受験しやすい価格だし、なるべく自宅に近い会場で受けられるように、全国47都道府県に公開会場が設置されている。ただし、各会場には定員があるため、早めに申し込むことが必要だ。

検定日は7月、11月、3月の年3回。年度内2回まで受験可能なので、低学年のうちから受験をすれば、スコアの伸びも期待できる。WEBから申し込みができるので、まずはGTEC CBTのホームページ(別ウィンドウで開きます)をチェックしてみよう!

2017年度検定日を知りたいキミはコチラから!

どんな大学が使っているの?

東京大学、早稲田大学、立命館大学…GTEC CBTを入試に活用する大学は年々増加中

4技能英語検定の一つ、「GTEC CBT」を入試に活用している大学は、2017年1月時点で132校。その一部がこちらだ。

GTEC CBT入試活用大学の一部

国立

東京大学、大阪大学、名古屋大学、九州大学、筑波大学、千葉大学、金沢大学、広島大学、長崎大学、東京海洋大学

公立

首都大学東京、静岡文化芸術大学、愛知県立大学、山口県立大学、北九州市立大学

私立

早稲田大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、学習院大学、東京理科大学、東洋大学、駒澤大学、専修大学、中京大学、関西大学、関西学院大学、立命館大学、京都産業大学、近畿大学、甲南大学、龍谷大学、西南学院大学

※最新の情報は、GTEC CBTのホームページでご確認ください。

難関国公立大から人気私立大まで、全国のさまざまな大学で既に導入されており、今後さらに増える見込みだ。他にどんな大学が導入しているのかが気になるキミは、GTEC CBT 入試活用校検索で調べてみよう。ただし、注意しなければいけないのは、大学によってスコアの入試活用方法が異なること。次の項目で詳しく説明するよ。

スコアの入試活用方法は?

「出願資格」「みなし得点化」など、5つのパターンに分類される

スコアの入試活用方法は、下の表の通り、5パターンに分けられる。パターン別に、活用大学例やメリットを紹介するよ。

GTEC CBT スコアの入試活用方法

No入試活用法内容

No.1

出願資格

基準スコアを満たす者のみが出願可能

No.2

書類審査

出願時にスコアを提出すると、合否判定時に活用される

No.3

試験の代替

スコアの提出が義務付けられ、そのまま得点になる

No.4

みなし得点化

スコアに応じてみなし得点が設定され、当日の試験の点数よりみなし得点の方が高い場合に、得点を代替できる

No.5

加点

スコアに応じて得点が加算される

パターン1.「出願資格」の活用大学例:立教大学全学部 一般入試 グローバル方式

GTEC CBT 1000点以上、実用英語技能検定 2級以上、IELTS 4.0以上、 TEAP 226点以上、 TOEFL iBT 42点以上、TOEICおよびTOEIC S&W 合計790点以上のいずれかの成績を提出することが出願の条件になっている。

→ 限られた人だけが受験できる入試方式にチャレンジできれば、受験機会が増え、合格可能性が高まる!


パターン2.「書類審査」の活用大学例:九州大学法学部 AO入試Ⅱ

第1次選抜で、調査書や志望理由書と一緒に、GTEC CBT、 GTEC for STUDENTS、実用英語技能検定、IELTS、TOEFL iBT、TOEFL PBT、TOEICのいずれかの成績を提出することが必須。入学後に必要な英語力としては、GTEC CBT 1010点、GTEC for STUDENTS 680点、TOEFL iBT 61点、TOEFL PBT 500点が目安となっている。

→ 調査書や志望理由書で周りと差がつかなくても、英語検定で高得点を取得していれば、第1次選抜を通過できるかも!?


パターン3.「試験の代替」の活用大学例:立命館大学国際関係学部 一般入試 IR方式

2016年度入試から、それまで行っていたリスニング試験を廃止し、代わりに英語検定を活用。GTEC CBT、実用英語技能検定、IELTS、TOEFL iBTのいずれかで基準スコアを満たしていることを出願の条件とし、スコアに応じて換算される点数と、当日の試験の得点を合わせて判定する。GTEC CBTでいうと、1150点~1400点が100点に、1050点~1149点が90点に、1000点~1049点が80点に換算される。

→ 基準スコアを事前に取得できれば、他の教科の勉強に専念できたり、一発勝負の入試に「保険」を掛けられる!


パターン4.「みなし得点化」の活用大学例:金沢大学人間社会学域国際学類 一般入試

センター試験の「英語」について、前期・後期ともに英語検定のスコアの提出が認められている。GTEC CBT 820点~1100点、IELTS 3.0~6.0、TOEFL iBT 45点~68点、もしくはそれ以上の場合を対象とし、センター試験の「英語」の80%から100%の得点が、スコアに応じて与えられる。

→ 基準スコアを事前に取得できれば、他の教科の勉強に専念できたり、一発勝負の入試に「保険」を掛けられる!


パターン5.「加点」の活用大学例:千葉大学国際教養学部 通常型入試

GTEC CBT、実用英語技能検定、IELTS、TOEFL iBT、TOEICおよびTOEIC S&Wのいずれかのスコアに応じて、個別学力検査の「外国語」の得点が満点に換算される、もしくは所定の点数が加算される。GTEC CBTでいうと、1200点以上で満点に換算、1050点以上で30点加点、1000点以上で15点加点、950点以上で5点加点される。

→ 1点でも多く得点を伸ばすことで、合格可能性が高まる!

志望大の受験機会が増えたり、一発勝負の入試に「保険」を掛けられたりと、大学入試へのメリットが大きい「4技能英語検定」だが、本来は「英語学習のために使うもの」。現状の英語力を把握して、次の目標を設定するきっかけになるんだ。まだ志望大が決まっていないという高校生も、英語4技能はグローバル社会を生きる上で絶対に必要なスキルだから、力だめしに受けてみることをオススメするよ。

※この記事は、2017年1月時点で各大学が公表している内容を元に作成しています。最新の情報は、各大学のホームページ、募集要項をご確認ください。

出願時の注意点は?

取得したスコアは「スコアレポート」でチェック!

大学が求めるスコアを取得したことを証明するためには、専用の書類を大学に提出する必要がある。GTEC CBTの場合、該当する書類は「スコアレポート」。受験日の約4週間後に受験者宛に1通送付され、同じタイミングでマイページ(受験申し込み時に登録)でもスコアを確認することができる。スコアレポートでは、スコアとグレードがトータルと技能別に表示されていて、自分の英語力を一目で把握できる。また、スコアに応じて技能ごとのYour Performanceが表示されるので、「現在の英語力でできること」も具体的にわかる。

スコアは、各技能350点満点、合計1400点満点。各技能で、スコアに応じてグレード1~9に分類され、「現在の英語力でできること」の目安がわかる仕組みだ。例えば、スピーキングテストで150点~189点を取得するとグレード3に分類され、「学校や身の回りの話題に関する自分の考えを英語で言うことができる」程度の英語力があると診断される。一方、270点~309点を取得するとグレード6に分類され、「日本の社会問題などに関するスピーチを英語で行い、質問にも英語で答えられる」程度の英語力があると診断される。詳しくは、GTEC CBT can-do statements(別ウィンドウで開きます)を見てほしい。自分の英語力の伸びを知るために、低学年のうちから受けておきたいテストだ。

少しのヌケモレが命取りに!?募集要項は細かいところまで目を通そう

英語検定のスコアを入試に活用する場合、手続きの方法は大学によって異なるので、必ず募集要項を確認しよう。特に、下記のポイントにヌケモレがないか、チェックしてほしい。

提出期間・方法は合っているか?

スコアの証明書については、多くの大学が、所定の出願受付期間に、志願票や写真票、調査書と一緒に封筒に入れて郵送することを指定している。出願締め切りには「消印有効」や「必着」、郵送の方法には「速達」や「簡易書留」などのルールを設けている大学もあれば、願書用の封筒を用意している大学もあるので、しっかりと確認しよう。例えば、千葉大学の一般入試では、指定の内容を記入した「入学願書送付用封筒」に、スコアの証明書を含む出願書類を入れて、志望学部の担当係宛に簡易書留速達郵便で送付するよう、決められている。

原本を用意できているか?コピーも可の場合は、指定された対応ができているか?

スコアの証明書は、原本のみ受け付ける場合と、コピーも認められる場合がある。原本を必要とする大学に複数出願したい人は、原本がなくなってしまうと困る、と思うかもしれないが、心配は無用。GTEC CBTのスコアレポートは、1通1,080円(税込)で、マイページから追加発送を申し込むことができる。2~3週間程度かかるため、早めに申し込もう。コピーが認められる場合は、条件つきのことが多い。例えば、東洋大学の一般入試では、学校長の公印を押して提出する必要がある。

自分のスコアは有効か?

英語外部検定利用入試は、ずっと昔に取得したスコアも使える、というわけではない。多くの大学がスコアの有効期間を定めているので、自分のスコアがそれに当てはまるか、確認する必要がある。例えば、立教大学の一般入試のグローバル方式では、「出願した年の2月より2年以内に受験したものが有効」とされている。つまり、2017年度入試(2017年2月実施)においては、2015年2月1日以降に受験したものが有効、ということだ。

※この記事は、2017年1月時点で各大学が公表している内容を元に作成しています。最新の情報は、各大学のホームページ、募集要項をご確認ください。

GTEC CBTでキミの英語4技能を測定してみよう!

2017年度申し込み期間検定日

第1回

2017年4月18日(火)〜 6月14日(水)

2017年7月16日(日)

第2回

2017年8月25日(金)〜 10月10日(火)

2017年11月12日(日)

第3回

2018年1月6日(土)〜2月22日(木)

2018年3月25日(日)

※年度内2回まで受験可能です。

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