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新しい大学制度“専門職大学”のすべて(前編)

2018.07.27

2019年度から“専門職大学”という新しい大学が生まれます。名前の通り、専門的な職業に就くための力を身につける大学です。どのような大学なのか、文部科学省の方に詳しく伺いました。

お話してくれた方

内藤 敏也さん
文部科学省 高等教育局主任大学改革官

※所属は2018年6月14日取材時点での情報です。

専門職大学とはどんな大学ですか?


一言で言うと、既存の大学と専門学校のいいところを組み合わせた大学です。

ある決まった専門分野の職業に就くために必要な知識、技能、問題解決能力などを理論的に学びます。また、長期の企業内実習(インターンシップ)をはじめ、実践的な科目も多数用意されます。専門職大学以外に、2年制・3年制の専門職短期大学、従来の大学・短期大学の中に学科を置く専門職学科の制度もつくられました。

専門職大学で身につけられるのは、高度な「実践力」と豊かな「創造力」。大学卒業後、その道のプロフェッショナルとして優れた技術を持ち、新しい技術やモノを生み出していける人材を育てる大学なのです。

なぜ専門職大学ができたのですか?


社会の変化を踏まえ、大学の教育も変わる必要があったからです。

最近よくAIに関する話題を耳にしますね。AIをはじめとした科学技術の進歩はめざましく、第四次産業革命とも呼ばれています。これからの社会は、こうした技術を使いこなし、今はないモノやサービスを生み出していける人材が求められます。しかし、そうした人材を企業が独自に育てるのは難しい。だから企業は大学に対し、実社会とのつながりを意識した教育や、変化の激しい社会に対応した人材の育成を求めてきました。

大学も変化の必要性を感じていました。かつては大学といえば学術研究を行う場でしたが、進学率が高まり、さまざまな人が大学に入学するようになって、今は研究者を育てる大学、専門分野に特化した大学、地域で活躍できる人材を育てる大学と、求められる役割を踏まえて各大学が特色を出していくことが求められています。

こうした社会や企業からの要請と、大学の変化の必要に応えるために、質の高い実践的な職業教育を行う新しいタイプの大学として“専門職大学”が生まれることになったのです。

大学や専門学校との違いを教えてください


まず、専門学校とは「学校としての位置づけ」が違います。

専門職大学は“大学”ですから、学校としての基本組織やカリキュラムの構成は従来の大学とよく似ています。教える教員の半数以上は研究者としての顔を持っていますし、卒業時には従来の大学と同等の「学士(専門職)」の学位が与えられるという点で、専門学校とは違っています。

次に、従来の大学とは「学ぶ内容」が違います。従来の大学は学問を中心に教えますが、専門職大学は専門分野の職業人に求められる知識や技能、問題解決能力などを中心に教えます。

専門職大学と従来の大学・専門学校の違いのまとめ

  1. 専門職大学は従来の大学と同等の学士(専門職)の学位をもらえる(⇔専門学校でもらえるのは専門士)
  2. 専門職大学の教員は研究者でもある(⇔専門学校の教員は研究者が少ない)
  3. 専門職大学は職業について学ぶところ(⇔従来の大学は学問を中心に学ぶところ)

では、具体的にどのように学びを深めていくのでしょうか。次のページからは専門職大学のカリキュラムの特長を詳しく解説します。それを見れば、専門学校や大学との違いがはっきりわかるはずです。

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新しい大学制度“専門職大学”のすべて(後編)

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