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学習内容の世代間ギャップ学習内容の世代間ギャップ

教科書の内容は、実は改訂のたびに変わっていて、子ども世代と保護者世代とでは、学んでいる内容が異なる場合もあります。このコーナーでは、学習内容の世代間ギャップについて探っていきます。

第3回【社会】昔と今で名前が異なる!?

「シャビエル」って、だれ?

外国人の名前や外国の地名をカタカナで表す際に、発音によって表記が異なることがあります。プロテニスプレイヤーとして一気に世界のトップレベルに駆け上がった錦織圭選手のライバルの1人、スイスのワウリンカ選手でしょうか。多くのメディアが彼の名を「ワウリンカ」と呼び、表記しているのですが、一部のメディアでは「バブリンカ」と呼んでいました。「ワウリンカ」と「バブリンカ」、一見すると同一人物には思えませんね。

同じような表記の違いが、保護者のみなさんの高校時代の教科書と、現在の教科書でも起きています。特に、カタカナ名が多く並ぶ世界史の教科書で、いくつも事例が見られます。

「シャビエル」という人物名を聞いて、どのような顔が思い浮かぶでしょうか。
おどろかれる方もいらっしゃるかもしれませんが、この名前、実は「ザビエル」。そう、キリスト教の伝来で学んだ「フランシスコ=ザビエル」のことなのです。

カタカナ名の変化いろいろ

10人中9人、いや100人中98人くらいの方は、「シャビエル」と聞いてもピンと来ず、「ザビエル」と聞いて「ああ、あのザビエルのことか」とわかるのではないでしょうか。しかし、実際に保護者のみなさんが高校生だったころの、山川出版社発行の世界史の教科書を見ると、ザビエルのことは「フランシスコ=シャビエル」(しかも太字で!)と表記され、併記としてカッコつきで「ザビエル」と記してあるのです。「そういえば高校生のときにそんなふうに習ったぞ」と思い出した方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「ザビエル」だけでなく、昔と今とでは表記が変わっている名前は他にもあります。

1980年代現在

フランシスコ=シャビエル

フランシスコ=ザビエル

アイゼンハウアー

アイゼンハワー

ヴァティカン市国

ヴァチカン市国

ムスタファ=ケマル(ケマル=アタテュルク)

ケマル=パシャ(アタテュルク)

モヘンジョ=ダロ

モヘンジョ=ダーロ

「あれ?アイゼンハウアーって習ったっけ?アイゼンハワーだったと思うんだけど…」と、首をかしげている方もいらっしゃるのではないかと思います。人の記憶とは不思議なものですね。

名前も生き物

教科書に限らず、世の中にある固有名詞の中には、時を経て微妙に変化するものが少なくありません。そのような変化に着目すると、人は意外と覚えられることもありますので、お子様に「世界史でフランシスコ=シャビエルは習った?」などと、保護者のみなさんが習った名前で聞いてみるといいかもしれません。「それ、だれのこと?」と聞いてきたら、しめたものです。ただ、最新の教科書の一部では、また現地読みを併記している教科書もあり、「シャビエル」という表記を再び教科書で見るようになりました。このように、お子様がお使いの教科書をめくりながら、変わった点を探すことも面白いですね。

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