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学習内容の世代間ギャップ学習内容の世代間ギャップ

教科書の内容は、実は改訂のたびに変わっていて、子ども世代と保護者世代とでは、学んでいる内容が異なる場合もあります。このコーナーでは、学習内容の世代間ギャップについて探っていきます。

第9回【地理】「地図を片手にグローバルな視点を」

今と昔で異なる教科書の地図の扱い

「メルカトル」に「正距方位」「モルワイデ」、これらはあるものに共通した名称ですが、わかりますか?中学・高校時代に地理が得意だった方はすぐにピンと来たかもしれませんね。正解は「地図の種類の名称」です。今回は、地図についての教科書の扱いの、今と昔についてです。

地図の種類あれこれ

世界にはさまざまな種類の世界地図がありますが、立体的で地球の模型として作られている地球儀とは異なり、平面的な地図はどれも面積や方位・距離・角度など、地図に含まれる要素をすべて同時に正しく表現することができません。そこで、用途に応じて何種類もの地図が作られているわけですが、保護者のみなさんが高校生だったころの地理の教科書には、先に述べたものも繰り返すと、

「メルカトル図法」「正距方位図法」「モルワイデ図法」「サンソン図法」「ホモロサイン(グード)図法」「正角円錐図法」「ボンヌ図法」 などが紹介・解説されています。名称を見て「あ、習った。懐かしい!」と思い出された方もいるのではないでしょうか。

これらの地図の多くについては、今の地理の教科書にも掲載されているのですが、昔ほど手厚い扱いではなくなってきているようです。その代わり、保護者のみなさんが高校生だったころの地理の教科書には全くなかったものの、現在の教科書では扱われている地図や地図にまつわるものがいくつかあります。それは何でしょうか?

現代の社会に欠かせない「地図」とは?

現代は、数十年前と比べて、コンピュータや人工衛星を利用して作られた地図や地図にまつわる技術が、現在の教科書に掲載されています。いくつか挙げると、衛星が発する電波を受信し、正確な位置を地図上に表示することで、カーナビゲーションなどに利用されている「GPS・全地球測位システム」、地理情報の収集や分析を行う「GIS・地理情報システム」技術などです。また、人工衛星が撮影した画像を加工して作られた、火山活動の様子や植生状況などが把握できる地図というのも紹介されています。昔の技術ではとても再現できなかったものでしょう。

身近なものとしては、鉄道の路線図、パソコン上の「マップ」アプリケーションで表示される地図などが紹介されている場合もあります。これらの地図や地図に関する技術は、確かに現代の社会には不可欠のものであり、教科書が時代背景に対応していることがよくわかる事例と言えるでしょう。ところで、最近、見やすくなった地図が多くなったと思いませんか?駅構内にある地図も、以前はいわゆる「地形図」に近い簡素な表現のしかただったのが、最近はデザイン性も向上し、探しているものが見つけやすい地図が増えてきているようです。家族で出かけたときに、街中の地図に注目して話し合ってみると、お子様の地理の学習に一役買うかもしれません。

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