コロナ禍を乗り越える! 家族進学マネー会議のススメ

教育や進学に関わるお金のことは、大人の問題と思いがち。 しかし、子どもと進路やお金について話し、情報を共有することによって、マネープランが立てやすくなります。

今こそ必要な家族進学マネー会議とは?

今、新型コロナウイルス感染症が家計にも大きな影響を及ぼしています。コロナ禍において、進学先を自宅から通える大学にすることによって費用面を工夫した家庭が増えました※。こうした家庭の雰囲気を察し、子どもが保護者に遠慮して、行きたい大学を口に出さないというケースもあるようです。

一方、受験のことはよくわからないから子どもや先生に任せきり、という声も聞かれます。しかし、それでは必要な時にお金が足りない、ということになりかねません。そこでおススメなのが、「家族進学マネー会議」。なるべく早い段階で子どもの気持ちと家計の現状を把握し、進学費用のプランを立てることが大切です。家族で力を合わせ、難関突破をめざしましょう。

「貯蓄の切り崩し」はやり過ぎに注意

マネー会議では、子どもの意志と家計の現状を確認したうえで、どのように教育資金をまかなうかが主要なテーマです。収入だけで足りない場合、まずは貯蓄から支出することを考えます。しかしその場合は、生活防衛資金とのバランスをしっかり考えないと、収入が減少するなどした場合に苦労することになります。

一方、収入が少ない、貯蓄がないからといって、最初から進路を限定してしまうのは考えものです。不本意な選択をすると、悔いを残すことになりかねません。国の奨学金制度のほか、最近では大学や自治体などが、さまざまな奨学金制度を設けています。また、国や金融機関による教育ローンもあります。どんな手段があるかを調べながら、マネー会議に臨むとよいでしょう

マネー会議のコツ

いよいよマネー会議、のその前に、会議のコツを紹介します。子どもの希望する未来をかなえるために、これらを胸にざっくばらんに話し合いましょう。

お互いの考えを正直に話す

会議の時、隠し事や遠慮は無用です。子どもは自分がどうしたいのか、保護者はわが家の家計や、今後のお金の計画をどう考えているのか、それぞれ正直に話しましょう。

相手を否定しない

子どもが正直に話してくれても、最初から「それはダメ」と否定しては、話しにくくなってしまいます。まずはじっくり話を聞くことに徹して、気持ちや現状を確認しましょう。

すぐに諦めず、調べて考える

費用が足りないからといって、すぐに諦める必要はありません。
子どもの進学を助けるさまざまな奨学金制度などがあります。どんな奨学金があるのか、調べて知ることが大切です。

家族進学マネー会議 ワークシート

家族でマネー会議を始めるとき、このワークシートに書き込みながら進めてみましょう。
お金のことが「見える化」され、プランを立てやすくなります。

大学受験・進学のスケジュールと費用準備

高校3年生 4・5月

●教育資金の確認・検討
●奨学金予約採用の申し込み(第1回)

できるだけ早いタイミングで会議を行うと、その後のマネー計画が立てやすくなります。

高校3年生 9月

●教育ローンの申し込み
※資金が必要になる3か月前が目安
●総合型選抜出願
●大学入学共通テスト受験案内 配付・出願

高校3年生 10月

●一般選抜・学校推薦型選抜願書取り寄せ
●奨学金「採用候補者決定通知」の交付
●奨学金予約採用の申し込み(第2回)
 ※高校により異なる

高校3年生 11月

●国公立・私立大学 学校推薦型選抜出願
●総合型選抜合格発表開始〜入学手続き
 ※一般選抜よりも入学手続きが早い

高校3年生 12月

 
●学校推薦型選抜合格発表開始〜入学手続き
 ※一般選抜よりも入学手続きが早い
●私立大学一般選抜出願

高校3年生 1月

●大学入学共通テスト
●国公立大学個別学力検査出願

高校3年生 2月

●私立大学一般選抜・合格発表〜入学手続き
●国公立大学前期試験・合格発表〜入学手続き

高校3年生 3月

●公立大学中期試験・合格発表〜入学手続き
●国公立大学後期試験・合格発表〜入学手続き
●新生活への準備

大学1年生 4月

●大学入学
●奨学金「進学届」の提出

大学1年生 5月

●奨学金支給開始
 ※進学届提出時期により多少前後します。
 ※奨学金は入学手続きには使えません。

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