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ホーム職業・学問南極がわかれば地球がわかる!?「南極学」ってどんな学問?

南極がわかれば地球がわかる!?「南極学」ってどんな学問?

  • 職業・学問
  • 2016.05.13

近年、南極などの雪氷圏の研究に注目が集まっている。雪氷圏は、地球温暖化に代表されるような自然現象の解明において、重要な場所として位置づけられているからだ。今回は、その雪氷圏を代表する南極を研究する学問「南極学」にスポットを当ててみよう。

南極は探検の地から科学研究の地へ

20世紀初頭、探検家たちにとって、南極大陸は一番乗りを競い合った前人未到の地だった。しかし、現在の南極は、異常気象や地球温暖化など、地球規模での環境変化が、いち早く観測される場所として、科学研究の先端の地へと変貌を遂げている。

南極は、雪氷圏と呼ばれる、水が雪や氷となって存在している寒冷地域であり、この南極で起こる自然現象を、科学的に解明する学問が「南極学」だ。

北海道大大学院 環境科学院では、2007年4月から「南極学カリキュラム」をスタートしている。このカリキュラムは、「南極学特別講義」と「南極学特別実習」の2本の柱で構成されており、雪氷圏での現象、地球の環境変化、雪や氷の科学などを学ぶ教育プログラムになっている。

なかでも、「南極学特別実習」における雪氷圏での実習は、フィールドワークに強い科学者を養成することを主な目的とした同カリキュラムの目玉となっている。

ローヌ氷河のクレバスを縫って、測量をする学生たち

例えば、「スイス氷河実習」は、スイスのローヌ氷河などで、実際に氷河の厚さや流動、気象観測などを行い、得られたデータの分析や解釈を試みるものだ。約2週間に及ぶ実習では、厳しい気象状況の下で、観測技術を高め、氷河、気象、水文、地形などへの理解を深めていく内容になっている。

<参考>2015年度:南極学特別実習Ⅰ[スイス氷河実習]の主なテーマ

  • 氷河上での野外観測技術の習得
  • 氷河や氷河地域の観察、氷河・周氷河現象の理解
  • スイスの研究機関、観測施設の訪問
  • 現地の研究者や大学院生との交流

日本では「南極学カリキュラム」開講の北海道大大学院で学べる

2006年、米、英、豪、日本などの大学が協力して、「国際南極大学」を開設した。国際南極大学は、南極科学に関係した教育と研究を行っている大学、研究機関が国際的に連携をして、世界標準の南極・雪氷圏教育プログラムを提供している。日本でも、2007年に北海道大が国際南極大学の認定プログラム「南極学カリキュラム」を開講した。

「南極学カリキュラム」は、北海道大大学院 環境科学院が開講する正規のカリキュラム。環境科学院の学生だけでなく、北海道大の大学院生は専攻にかかわらず、だれでも受講することができる。同カリキュラムを担当している、北海道大 低温科学研究所の杉山慎准教授によると、南極などの雪氷圏についての知識がなくても受講が可能だという。地球環境に興味がある学生に、広く門戸を開いているようだ。

研究者以外の進路の道も

杉山准教授は、南極学カリキュラムの履修生の進路はさまざまで、そのまま研究者をめざす人もいれば、気象庁や環境調査機関などに勤める人、航空会社に就職する人もいるという。研究者にならなくても、厳しい環境下の観測やデータの分析・解析で培った経験は、社会で活躍する際に生かされることだろう。

地球環境に興味・関心のある人は、南極学を学べる大学があることも視野に入れておいてはいかがだろうか。

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