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学生の起業数は公立大No.1!ものづくりで主体性を育てる授業に密着取材

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  • 2018.01.05

福島県会津地方にある公立大学、会津大学を知っているだろうか。来年で開学25周年を迎えるこの大学は、日本初のコンピュータ専門大学として設立され、世界を舞台に活躍するエンジニアを数多く輩出しているんだ。今回は、エンジニアに必要なスキルや主体性を育む、2つの特色的な授業に密着したレポートを紹介するよ。

※タイトルの情報は、2017年4月 経済産業省発表の「平成28年度大学発ベンチャー調査 調査結果概要」による。

学生が主役!起業家精神を育てる「ベンチャー体験工房」

会津大学は「ICT※」「英語」「ベンチャー(起業)」を3本の柱としており、イノベーションに挑戦する精神や高い技術力を備えた人材の育成をめざしている。
その象徴として挙げられるのが、「ベンチャー体験工房」。7つのテーマから興味のあるものを選択し、地元の企業や自治体と連携しながら、地域課題の解決のために新製品・新サービスにつながる研究・開発をするというものだ。
今回は、その1つである「モノのネットワーク化」の授業を見学。授業の内容について、担当の荊雷(けい・らい)准教授はこのように語る。

荊先生:私の研究室では、県内の福祉系企業との共同研究で、一人で暮らすお年寄りの日常動作を、リストバンドなどに埋め込んだセンサーで判別し、転倒した際には自動で通報されるシステムの開発を行っています。この授業では、学部生にも参加してもらい、人の動きのデータを収集したり、基板のはんだ付けを行ったりしています。

人の動きを検知するモーションキャプチャモジュール”Wonder Sense”

授業では、荊先生による講義が始まるかと思いきや、3~4名のチームに分かれた学生による作業や議論が始まった。
「はんだ付け」チームでは、プロ顔負けの道具を使って、学生たちが繊細な手つきではんだ付けをしていく。聞いてみると、この授業で初めてはんだ付けを経験した学生も少なくないようで、互いに助け合いながら取り組んでいる様子が印象的だった。というのも、先生は学生に対して、ほとんど指導をしないのである。

荊先生:「ベンチャー体験工房」ではPBL(Project Based Learning)を取り入れており、担当教員の役割は、設備の提供や必要最低限の声かけとし、学生が自分の力で課題を解決することに重きを置いています。会社に入っても研究者になっても、予測できない困難に直面することは沢山あるはずです。そういう時に、主体的に課題を解決できる人材になってほしいと思います。

荊先生の想いは、学生にも届いているようだ。学部3年の平田翔太くんはこう語る。

平田くん:一方的に先生の講義を聴くだけでなく、自分から手を動かすことで、将来の仕事に活きるスキルや思考法が身についている実感があります。

高校時代からICTに興味を持っていた学部2年の山口栄太くんは、この授業を通じてさらに関心を広げているようだ。

山口くん:この授業で身につけた力を活かして、将来はベンチャー企業を自分で立ち上げたいと思っています。現在も、家電製品を遠隔操作できるアプリを作るなど、さまざまな挑戦をしています。

学生主体の授業が、課題解決能力を引き出し、起業家精神を育成しているに違いない。

※ICTは「Information and Communication Technology」の略語で、情報・通信に関する技術の総称。

目覚まし時計から健康器具まで!?アイデアを形にしていく「ものづくり基本講座」

次に見学したのが「ものづくり基本講座」。会津大学の卒業生である株式会社FaBoの代表取締役、佐々木陽さんが講師を務め、「デザイン思考で考えたものをプロトタイピング(試作)する」というテーマで、学部1~2年生が約2か月間で一から製品の企画・開発を行うという授業だ。
取材当日は成果発表会が開かれており、学生が思い思いの試作品を持ち寄ってプレゼンテーションを行っていた。大学の広い敷地内で効率的に荷物を運搬するための車、じゃんけんに勝たないとアラームが止まらない目覚まし時計、光や音楽で運動を盛り上げるボクシンググローブなど、創意工夫に富んだ品々ばかりで、学生のアイデアの豊かさに驚いた。

学生たちのものづくりを支える「Aizu Geek Dojo」。3Dプリンタ、レーザーカッターなどの本格的な工作機械が設置されている
唯一のリケジョ、田中さんによる「お風呂の見張り番」。手書きのラフからものづくりは始まる

ただ、興味深かったのは、参加者のほとんどが、当初作りたかったものと実際に作り上げたものが異なると言っていることだ。浴槽に貯めたお湯の高さや温度を適切に保つためのセンサーを開発した学部1年の田中早紀さんは、このように語る。

田中さん:自分のアイデアから本格的なものづくりを行うのは、生まれて初めての経験でした。思い通りにいかないことが沢山あり、もどかしく思いました。

講師の佐々木さんは、そのもどかしさこそが重要だという。

佐々木さん:作りたかったものと成果物のギャップは、自分で手を動かしてみて初めてわかるものです。ICT業界では、失敗したらすぐに次のテーマに切り替えるというプロセスが日常的に求められます。学生には、ものづくりを通じてその感覚を身につけてほしいと思います。

学生のものづくりはこれで終わりではない。成果発表会を聴きに来た先生たちによるフィードバックを受けて、さらに改善を重ねていく。
日常生活に根差したアイデアや遊び心、試行錯誤しながらよりよい製品を追求する姿勢を身につけた彼らは、社会に貢献するエンジニアへと成長していくことだろう。

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