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学生が授業を作る!グローバル人材を育む「多文化協働ワークショップ」に潜入取材

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  • 2018.01.05

大分県別府市といえば「温泉」だが、他にも魅力があることを知っているだろうか。別府の山の上に広がる「立命館アジア太平洋大学(APU)」は、外国人が学生・教員の約半数を占めるという「超グローバル大学」なんだ。その象徴といえるのが、初年次科目の「多文化協働ワークショップ」。実際の授業を見学し、講義を担当する秦先生やワークショップを運営する学生の皆さんにお話を聞いたよ。

講義とワークショップの組み合わせで学びが深まる

偶然にもこの日は、休み明けの秋学期第2クォーター再開の初回授業。試験休みから戻ってきた学生がそわそわしながら向かうのは、ワークショップではなく、大教室での講義だ。講義を担当する秦喜美恵(しん・きみえ)先生は語る。

秦先生:ワークショップに参加する前に、まずはコース前半の活動を振り返り、自分たちのグループプロセスについて理解を深めるために、教員による講義を受けてもらいます。文化的背景の異なる学生同士が協力して作業を行う上で、必要な知識やスキルをインプットし、意識化してもらいます。

「誤解や対立を乗り越えるには、まず、自分とは異なる考え方や感じ方があると知ることから」と語る秦先生

APUには約90か国から学生が集まっている。使用する言語は勿論、価値観が異なるのは当たり前。衝突もよく起こるそうだが、互いを理解することをあきらめないでほしい、と秦先生は呼びかける。

秦先生:個人とチームの成長にとって、「混乱期」は最も重要な時期とされています。これを避けようとせず、自分と相手の考えをすり合わせ、解決の糸口を探る努力をしてほしいです。

事前に心構えを教わることで、学生はワークショップで意見の衝突を恐れず、互いを理解するためのコミュニケーションを取るようになる。講義とワークショップの組み合わせによって、学生は学んだ内容を即実践し、翌週の講義で振り返るという「学びのサイクル」を回すことができるのだ。

ダンスで場を和ませる!?
学生が考案するオリジナルワークショップ

講義が終わると、学生は小教室へ移動し、日本人・外国人混合でグループワークを行う。これを運営するのは、TA(ティーチングアシスタント)と呼ばれる上級生たちだ。各教室に2名配置され、日本人学生と外国人学生から構成される。というのも、ワークショップにおける説明はすべて日本語と英語で行われるのだ。その分、時間もかかるわけだが、学生が一人残らず授業を理解することを最優先としている。

見学した教室でTAを務めていたのは、2回生の川野愛莉さんと3回生でタイ出身のPrim Thothongさん。早速作業を開始するかと思いきや、学生全員を席から立たせ、「チキンダンス」を皆で踊るという。これは、川野さんたちが考案したアイスブレイク※だ。

川野さん:事前にパートナーとミーティングを行い、授業の内容を考えます。この「チキンダンス」も、緊張する学生を和ませるために、自分たちで企画しました。

狙い通り、緊張がほぐれたのだろう。学生たちはダンスを終えると、和気あいあいと作業を始めた。各グループを回って声をかける川野さんの姿を見ていて印象的だったのは、課題に悩む学生に対し、決して答えは教えないということだ。

1グループは5~6名で構成される。TAはグループに入って様子を見守る

川野さん:私達は、学生が自立して課題を解決できるよう、必要最低限の手助けをします。特に助けが必要なのは、コミュニケーションの場面かもしれません。私も昨年度この授業を受講していたので、学生が頭を抱える「コミュニケーションの難しさ」には共感できます。わからないことはわからないと言っていい、知っている単語だけでもいいから話してみよう、などと呼びかけ、コミュニケーションが円滑に進むよう、サポートしています。

自分の経験に根差した、受講生目線の支援が、学生同士のコミュニケーションや課題解決を促すに違いない。

※会議や研修などにおいて、参加者の緊張を和らげるために使われる手法のこと。

ワークショップは受講生とTAが相互に成長できる場所

事後ミーティングの板書。すべて日英二言語で書かれるのが興味深い

ワークショップ終了後、教員とTAが集まって、事後ミーティングが開催される。TAのリーダー、LTAが進行役を務め、授業を進める上での課題をTAから募り、解決するための意見を出し合う。

この日、テーマとなっていたのは、TAが受講生へのフィードバックを記載した用紙をどのように保管するか。TAが代わりに保管する、FacebookやLINEで共有するなど、さまざまな意見が出たが、最終的には学生の自立を重視するため、学生に保管させる、という結論に落ち着いた。

一見すると取るに足らない議題だが、多様な価値観を持つTA全員が合意して進めていくためには、必要な議論だ。彼らが大学を卒業する時には、自分とは異なる価値観を受け入れ、協働しなければいけない機会が、在学時以上に沢山待ち受けているだろう。どんなに小さなトピックであれ、日常的に異文化コミュニケーションを経験している彼らは、グローバル社会に対応できるたくましい人材に育つはずだ。

TAの一人である2回生の猪飼麻紀さんは、このように語る。

猪飼さん:人前に立つのがニガテだったのですが、TAの経験を通じて克服できました。日々学生と向き合う中で、「学びをサポートする」ということに興味が出てきて、ベトナムでの日本語教育プログラムに挑戦することも考えています。

受講生とTAが相互に学び、成長する「多文化協働ワークショップ」。来年度は、川野さんや猪飼さんが担当していた受講生から、TAが誕生することだろう。

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