ミュージック業界で働こう

~気分転換をしたい時や、楽しい気分の時、あるいは落ち込んでいる時などに、私たちは音楽を聴き、感動や共感を覚えます。みなさんの中にも「音楽は生活の一部として欠かせない」と考える人がたくさんいることでしょう。これらの音楽を私たちに提供しているのがミュージック業界で働く人々です。~

音響エンジニアの仕事

ミュージシャンの演奏を最適な音質で提供し観客に感動を届けたい 音響エンジニア 松田健一さん ミュージシャンの演奏を最適な音質で提供し観客に感動を届けたい 音響エンジニア 松田健一さん

専門学校時代の思い出は?

 音響機材に興味を持ち始めたのは、バンド活動に打ち込んでいた高校時代。地元にはライブハウスがなかったため、自分たちでマイクや機材を購入し、公共施設を借りてライブを行っていました。こうした経験を重ねるうちに、演奏だけでなく音響にも関心を持つようになり、本格的な知識を身につけようと専門学校に進学しました。
 専門学校の音響機材の知識とミキシングの技術を、講義と実習を通して学びます。実習では校内にあるライブスペースに自分たちで機材を組んで、仲間に演奏してもらい、ミキシングの技術を身につけます。また、マイク用のケーブルの仕組みを講義で学んだあと、実際につくってみる授業などもありました。私が通っていた専門学校は、楽器専攻科もあり、学生の交流も盛んでした。仲間たちとライブイベントを開催したのもいい思い出です。

現在の仕事内容を教えてください

 音響エンジニアの仕事は主にライブミキサー(PA)とレコーディングミキサーにわかれます。私は主にライブミキサー(PA)の仕事がメインなので、ライブハウスや野外イベントなどが仕事場になります。現場ではステージにマイクやスピーカー、ミキシング用の機材をセッティングし、リハーサルを通して最適な音響になるように調整します。もちろん本番中はミキサーを使って細かく音のコントロールをしています。
 PAの仕事はライブ当日だけではありません。数時間の本番に向けて、1か月以上前から段取りの打ち合わせをしたり、必要な機材を手配したりするなど長い準備期間があります。本番当日は早朝に会場に入り、深夜まで作業することもあります。出演者が多いイベントなどは特に大変です。ライブ中はベストな音の状態にするために、緊張が絶えません。でも、お客さんが盛り上がったライブ終了後の達成感は、言葉では表せないものがあります。

将来の夢はなんですか?

 現在はフリーランスで仕事をしています。オールラウンドな音づくりができるPAをめざすよりも、自分にしか出せない音を追求したいと思っています。演奏するのはミュージシャンですが、それをアウトプットして観客に伝えるのは音響エンジニアの役割。音で何かを表現し、観客に感動を伝えるという意味では、PAはミュージシャンと同じように重要なポジションにあると思っています。

最後に、この職業を目指す人へのメッセージをどうぞ!

 音楽に対する興味や機材に対する関心など、いろいろな面で音との関わりを深めることが大切だと思います。ライブハウスや音楽イベントに積極的に足を運んで、終了後にスタッフに話を聞いてみたり、手伝いを申し出たりするのも貴重な経験になるでしょう。
 専門学校では工学系の講義や会場に音が伝わる速度を学ぶ講義もあります。物理や数学など理系科目の基本知識はあとあと役に立つので、高校できちんと勉強していたほういいでしょう。