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駿河台大学

私立大学 埼玉県

駿河台大学/私のイチオシ

AIを使った創作物は著作権法が保護する著作物といえるのでしょうか?

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法学部 法律学科 松平光徳先生

※掲載内容は取材時のものです

コレ知ってる?

『カリブの海賊(パイレーツ・オブ・カリビアン)』は、伝説の海賊キャプテン・ジャック・スパロウがカリブ海で繰り広げるディズニーのアドベンチャー映画ですが、インターネットで暗躍する海賊についてみなさんは知っていますか? 今は、音楽や映画、漫画やゲームなど、私たちが楽しむためのコンテンツは、なんでもインターネットを通して楽しむことができます。でも、ここで注意しなければいけないのは、そのコンテンツを作り配信している著作権者の利益を横取りする海賊がいることです。英語でPIRACY(パイラシー)とは、著作権を侵害する海賊行為のことで、もちろん違法です。ところがインターネットで暗躍する海賊は、神出鬼没、自由自在に素早く現れたり、隠れたり、とても巧妙に出没し、変幻自在。こうした海賊版サイトの規制は確かに進んでいますが、その一方で、サイト利用者側の意識改革も重要な課題です。著作権のルールはわかりづらいところもありますが、積極的にルールを知ろうとする努力が、ボディーブローのように効いてきます。ルールを知り、海賊行為を助ける行動を慎む意識は、大切ですね。

この学問のココが面白い!

「知的財産法のおもしろさ」を研究する松平ゼミ

AI(人工知能)をめぐる話題は、知財、特に著作権との関係で、学生たちも高い関心を持っています。AIを使った創作物はそもそも著作権法が保護する著作物といえるのか、既存の著作物をAIに学習させ創作すると著作権侵害になるのか、AIの進展によって不利益を受ける創作者をどう保護すればいいか……。美術作品、小説、音楽や映画といった人(自然人)の個性的な表現(著作物)を保護するのが著作権システムですが、デジタル技術の進歩は、著作物を作る主な担い手を人から人工知能(Artificial Intelligence)に移してしまう可能性を示唆しています。現行の著作権法は、実はアナログベースで人が創作することを大前提にしており、著作物は創作者の人格の発露だと考え、著作者の人格権を重視する法体系をとっています。AIの進歩が作り出す利便性と可能性を著作権法はどう受け止め、取り込んでいくのか、現在進行形の課題から目が離せません。

キャンパスのお気に入りスポット

駿河台大学には、講義棟2階のはずれに、「正義」(JUSTICE)を決める場所=法廷を模した「模擬法廷」があります。「裁判」というと近寄りがたいイメージがありますが、法学部に入り、法の大切さを学ぶと同時に、自分を守る武器として、その知識を生かす術を身に付けると、この場所が、それを実現するのに役立つ身近な場所になることがわかってきます。そして実際に、裁判官席に座ってみると、正義=法の意味がわかります。「正義の女神」は左手に「天秤」を下げていますが、それは「正義の秤(はかり)」といわれます。法廷を見下ろす一段高いところにいる裁判官は、右側の原告・検察側の主張と、左側の被告・弁護人側の言い分のどちらをよしとするのか、正義の天秤にかけます。裁判官の役割は、天秤なんですね。大学に来たら、模擬法廷を訪れ、正義の秤をイメージしながら、ぜひ中央の裁判官席に座ってみてください。

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