國學院大學/私のイチオシ

皆さんは、海外旅行に行ったことがありますか？海外に行ったら、その地域で信仰施設の有無だけでも確認してみてください。おそらく、ほとんどの地域に何らかの信仰施設が存在しているかと思います。世界には固有の伝統・文化・歴史を持つさまざまな民族が存在しており、それぞれに何らかの信仰が根付いています。民族の文化を知るうえでは、言葉だけでなくこうした信仰に対する理解を深めることも、重要なファクターとなります。

現代のような科学的知識も技術もない時代の人々は「災害は神のたたりによって発生するもの」だと考えていました。「神のたたりを鎮めれば、災害も鎮静化する」という考えの下、神のたたりを鎮静化する手段として生まれたのが、神道の祭祀です。当時、祭祀は災害から社会を守るための重要な作業であり、神社は社会の平安を維持するための重要な施設でした。このような歴史的な視点に基づき、神道を研究しています。

本学には貴重な資史料が多数保管されており、文字史料の多くは図書館に、モノ資料は博物館に収蔵されています。今回紹介する國學院大學博物館には、考古・神道・校史の3つの常設展示室が設置されており、神道展示室では神道の歴史や文化を視覚的に理解できるように、展示方法にも工夫を施した「まつり」に関するモノ資料を閲覧することができます。また、企画展も頻繁に開催されており、期間やテーマを設けて本学に眠っている貴重な学術資料や研究成果を公開しています。実際にキャンパスへ足を運び、博物館の展示品や図書館の収蔵本を通じて「本物」に触れることで、國學院大學における学びの奥深さがうかがえることでしょう。