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奈良大学/私のイチオシ

ホンモノに触れながら歴史を読み解き、本質を知る!

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文学部 文化財学科 相原嘉之先生

※掲載内容は取材時のものです

コレ知ってる?

『高校日本史』の教科書には、「日本最古の貨幣は“富本銭”」と記されています。でも、みなさんのお父さん・お母さんに「日本最古の貨幣は何?」と一度聞いてみてください。きっと「日本最古のお金は“和同開珎”」と答えるはずです。お父さん・お母さんが習った教科書には、“和同開珎”と書かれていたからです。
そして、奈良県明日香村にある飛鳥池工房遺跡を1999年に発掘調査した際、“和同開珎”の時代よりも古い地層から“富本銭”が発見されました。つまり“和同開珎”よりも“富本銭”の方が古いことが、新たに判明したのです。このように考古学の調査・研究によって、教科書の内容が変わることもあるのです。

この学問のココが面白い!

大学で歴史を学ぶ(研究する)ということは、年号や人名・事件などを暗記することではなく、当時の人が何を考え、どのように事件を起こしたのかなど、歴史の本質に迫ることです。先ほど、“富本銭”の紹介をしました。確かに最古の貨幣を見つけることは重要なことです。しかしもっと重要なのは、“富本銭”が飛鳥時代に作られた意味を理解することです。
そこで考えてもらいたいのは、「今なぜ“1万円札”でモノを買うことができるのか」です。“1万円札”は単なる紙切れです。これで1万円分のモノを買うことができるのは、日本政府や日本銀行が“1万円札”に1万円分の価値があると保証しているからです。“富本銭”という銅のコインでモノが買えるということは、当時の朝廷が保証しているからということになります。つまり、飛鳥時代にそれほどまで充実した国家があったことを、“富本銭”の発見によって解明できるのです。
大学で歴史を学ぶ・研究するということは、歴史の本質を知るということなのです。

キャンパスのお気に入りスポット

歴史を研究するには、さまざまな方法があります。奈良大学の文化財学科では文化財という「モノ」を対象に、歴史を研究しています。
遺跡から出土する土器・瓦などを調べ、そこから過去の生活を読み解く「考古学」、絵画資料や仏像などの美術品から当時の信仰を読み解く「美術史学」、文字の記された木簡や歴史史料から歴史を読み解く「史料学」、文化財の構造や成分などを科学機器を使って調べる「保存科学」の4分野があります。それぞれに実習室があり、そこには土器や瓦、絵巻物、最新の分析機器などがあり、ホンモノの文化財を手にしながら学ぶことができます。奈良大学の文化財学研究では、ホンモノの文化財が“手に届くところ”にあるのです。

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