海外で学ぶ?日本で学ぶ? グローバル時代の進路・大学選び

世界で活躍する力を身につけるために、どんな道を進むのがいいだろうか。スタンダードに日本の大学に進学しようと考える人もいれば、思いきって海外の学校に進んでみたいと考える人もいるだろう。日本で学ぶべきか、海外で学ぶべきか、両者の特徴を比較して自分に合った進路を探してみよう。

文化・習慣の違いを体験しながら学ぶ「海外の学校へ進学」

海外の大学・短大・専門学校へ進学するメリットは、大きく分けて2つある。1つは、文化や習慣の違いを思う存分味わえる点。長期間にわたる現地での生活を通し、日本との違いを肌で感じられる。もう1つは、カリキュラムだ。日本では学べない専攻やコースが設置されていたり、実践的なスキルと学術的な知識の両方を身につけられる制度が整えられていたりする。

入試のスケジュールを見てみよう。例えばアメリカの大学の場合、日本とは異なり、9月と1月に試験が集中している。日本の大学と併願できないこともないが、語学力によほど自信がないかぎり、専願の方がよいだろう。また、海外の学校に直接進学せず、いったん現地の語学学校に入学してから進学をめざすケースもある。

※アメリカの大学の場合、日本国内の大学と同時併願するパターンもあります

グローバル人材の育成に力を入れている「日本の大学へ進学」

留学制度を充実させたり、外国語や異文化についての理解力を磨ける学習環境を整えたりと、グローバル人材の育成に力を注ぐ日本の大学が増えている。こうした取り組みに対して、国が財政面でサポートを行う「スーパーグローバル大学創成支援」が2014年度から実施され、全国で37の大学が選ばれている。

「スーパーグローバル大学創成支援」の採択校には2つのタイプがある。1つは、世界大学ランキング100位以内に入るために、世界レベルの教育研究を行う「トップ型」。もう1つは、独自の取り組みによって日本社会のグローバル化を進める「グローバル化けん引型」だ。どちらのタイプの大学も、英語による授業の拡大や、学生や教員の外国人比率の向上などをめざしている。トップ型とグローバル化けん引型の具体例をそれぞれ見てみよう。

北海道大(トップ型)

夏季に世界の第一線で活躍する研究者を招き「Hokkaido サマー・インスティテュート」を開催。授業は英語で行われ、北海道の大地を生かしたフィールド実習などもある。

早稲田大(トップ型)

全学生が卒業までに1回は海外留学を経験する「全員留学」の実現をめざし、毎年1万人の学生を海外に派遣できるよう、海外派遣留学プログラムの拡充に力を入れている。

熊本大(グローバル化けん引型)

学事歴を柔軟に対応するため、クォーター制(4学期制)を部分的に導入。海外の留学生を受け入れやすく、在学生を海外大に留学させやすいキャンパスづくりに努めている。

立教大(グローバル化けん引型)

3コース21テーマの中から体系的に学ぶ「グローバル教養副専攻」科目群を、全学部生が受講できるよう整備。短期・中期の海外体験実習も修了要件に含まれている。

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