入学から卒業までにかかるお金 学費編

子どもの進学について考えるときに、保護者としてはやはり学費のことも気になります。入学時と在学中にそれぞれどのくらい必要なのか、金額のめやすを知っておきましょう。

入学時にかかるお金

入学金と授業料を合わせた初年度納付金は、同じ学部系統で比較した場合は国公立大の方が私立大より安価なことが多いようです。しかし、国公立大も法人化によって大学や学部・学科ごとに金額の差が出てきています。また、施設設備費や実習費などが授業料と別にかかる場合もありますので、子どもと一緒によく調べてみましょう。

初年度納付金のめやす(国公立大、私立大昼間部の平均額)(単位:円)

区分 授業料 入学料 施設設備費 合計
国立大
※1
535,800 282,000 ※4 817,800
公立大
※2
536,191 374,371 ※4 910,562
私立大
文系

※3
827,135 223,867 143,838 1,194,840
私立大
理系

※3
1,162,738 234,756 132,956 1,530,450
私立大
医歯系

※3
2,863,713 1,077,425 880,566 4,821,704

※1 文部科学省令による標準額。ただし、国立大の法人化により、国立大の学費も大学間で差が出ている。
※2 文部科学省「2023年度学生納付金調査」。公立大昼間部の平均額。入学料は地域外入学者の平均額(地域内入学者の入学料の平均額は224,066円)。
※3 文部科学省「令和5年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額調査」。私立大昼間部の平均額。
※4 施設費、実習費、諸会費などを徴収される場合がある。

専門学校の場合

専門学校の場合は、「国公立か私立か」「どんな内容を学ぶか」によって納付金が大きく異なります。予想以上に負担が大きい場合もあれば、意外にかからない場合もあります。子どもの希望を踏まえてよく調べてみましょう。

在学中にかかるお金

初年度納付金のめやす(国公立大、私立大昼間部の平均額)(単位:円)

在学中の授業料は、年度ごとに前期と後期に分けて支払うのが一般的です。それ以外に、施設費や実習費などが必要になることも多いようです。 ここではめやすとなる金額を挙げていますが、実際には大学や学部系統ごとに大きく異なります。 なぜなら、学年ごとに納付額が異なったり、例えば薬学部では4年制か6年制かで在学中に支払う総額が変わるなど、「私立大理系だからこの金額」などとひとくくりにできない場合が多いからです。進路の希望に応じてだいたいの必要額を事前に割り出しておくと、進学が決まってから慌てずに済みます。

在学中にかかる授業料・施設設備費納付額のめやす(単位:円)

区分 授業料 施設設備費 年間合計 合計
国立大
※1
535,800 ※4 535,800 ×4年間
※5
2,143,200
公立大
※2
536,191 ※4 536,191 2,144,764
私立大
文系

※3
827,135 143,838 970,973 3,883,892
私立大
理系

※3
1,162,738 132,956 1,295,694 5,182,776
私立大
医歯系

※3
2,863,713 880,566 3,744,279 ×6年間
※6
22,465,674

※1 文部科学省令による標準額。ただし、国立大の法人化により、国立大の学費も大学間で差が出ている。
※2 文部科学省「2023年度学生納付金調査」。公立大昼間部の平均額。
※3 文部科学省「令和5年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額調査」。私立大昼間部の平均額。
※4 施設費、実習費、諸会費などを徴収される場合がある。
※5 ここでは単純に4倍としているが、大学・学部によっては学年が上がるにつれて授業料・施設設備費などが上がる場合もある。
※6 医学部・歯学部系統は6年制と4年制の場合がある。ここでは6年間として算出。

専門学校の場合

専門学校の場合は、年度ごとに一度に支払うことが多いようです。金額や納付方法は学校によって異なります。

入学金や授業料以外にも「学費」がかかる!

入学金や授業料など、大学に納める学費は、保護者にとってもイメージしやすいもの。一方、準備を忘れてしまいがちなのが、「教科書代」や、「ゼミ研修費」など実習にかかる費用。大学4年間を通じてかかる学費として、それらの費用も見越して準備をしておきましょう。また、海外留学を検討する場合はさらに学費がかさみます。子どもの「やりたいこと」を応援するためにも、早めに情報を入手し、対策を練っておきたいものです。

保護者の声

失敗!

入学金や4年間の授業料がいくらぐらいかかるのか、もっと早く調べておけばよかった。学費をどうまかなうのか具体的に計画を立てていなかったため、結果として教育ローンに頼る部分が大きくなってしまった。高校に入ってから準備を進めても、貯められる金額には限界がある。小さいころから学資保険に加入することが必要だと感じた。
(石川県/C・W/男性保護者・41歳)

成功!

奨学金の手続き時期や方法、各種の教育ローンなどについて、早めに調べておいて助かった。利息が安い日本政策金融公庫の教育ローンを組んだのだが、入学金には十分だった。また、在学中の授業料は奨学金でまかなうことができた。
(青森県/M・S/女性保護者・42歳)

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