まだ、誰にもわからない AI×教員 協働教育の正解。

さまざまな分野に進出し、活躍するAI。教育の分野も例外ではありません。将来、人間の教員はAIにとって代わられるとも言われますが、果たして本当でしょうか。まだ、誰にも正解がわからない、教育現場でのAIの活用について考えましょう。

教育現場での
              AI活用は、着実に進んでいる。

まず、今の現実に目を向けよう。

約2,500人の教員不足。新学期の担任が決まらないクラスも。

必要な教員数が増えたことや、産休・育休の取得が浸透してきたことなど、教員不足の原因は複合的ですが、大きな原因は教員のなり手自体が減少していることがあげられます。文部科学省(2022年4月調べ)によると、教員の不足数は約2,500人で、担任教員が決まらないまま新学期を迎える学級があるほどです。

学習塾では、多くの子どもがAIの活用でグンと成績を伸ばす。

児童・生徒一人ひとりの理解度に合わせた問題の作成や、苦手分野を克服するための出題など、学習塾ではAIによる個別最適な対応で成果をあげるほか、英会話教室では、効率的な反復練習をAIが提示し、学習成果を高めています。塾などではAIの活用が、着実に進んでいます。

進化が著しいAIは、学校教育の救世主か?

もし、AIが教員になったら…

Good!

  • データ解析で
    個別最適な学習が提供できる

    AIは児童・生徒が学んできた記録を分析して、それぞれに合った解説や問題を提示できます。教室の全員が同内容を学ぶのではなく、個々が最適な学習に取り組むことが可能です。

  • 音声分析を用いて
    語学教育を効率化できる

    語学教育で「話す・聞く」の指導は、教員のスキルによって左右されやすいのが課題。しかし、AIの音声分析を用いれば、発音の正確さなどを適切に指導・評価できます。

Bad!

  • 相談に応じられず、
    生徒指導はできない

    AIはプログラムされたことを正確に実行しますが、イレギュラーな状況への対応が苦手。感情や事情が複雑に絡み合う個別の生徒指導や進路相談は、AIには向いていません。

  • 児童・生徒の「考える力」を
    伸ばせない

    AIによる指導は個々の目標を、先回りして提示してくれる利点がありますが、個々が主体的に、疑問や関心を持って考える意欲や力を削いでしまう可能性があります。

仮説 教員とAIがタッグを組んで、子どもと向き合う協働教育の可能性を探ってみる。

これからの教育ビジョン

すべての子どもたちの可能性を引き出す、「個別最適な学び」と「協働的な学び」が『令和の日本型学校教育』として掲げられ、学校現場では、その実現に向け新たな教育への挑戦を開始しています。

令和の日本型学校教育

個別最適な学び:指導方法の工夫により「個のレベルに応じた指導」の充実を図り、AIの活用による、きめ細かな指導を実施し、個々にベストな学習を提供する。 【主にAIが担当】子どもに知識やスキルを教えるサポート役
協働的な
                学び:子ども同士がともに学び合い、他者の異なる考えに触れる中から、それぞれの個性・資質を生かし主体的に考える力を伸ばす。 【主に教員が担当】子ども自身が考えたり、子ども同士が学び合うことを支える役

では、教員にしかできないこととは? それぞれが担う役割を通して考察する。

小学校教諭

図画工作、音楽、家庭科などに専任教員を採用している学校もありますが、一般的には、小学校教諭は全教科を1人で教えます。加えて、ホームルーム、給食、掃除、登下校といった学校生活全般について指導。また、遠足や運動会といった学校行事をはじめ、PTAへの参加、家庭訪問、教員同士の勉強会や研究活動なども大切な教員の仕事です。
小学校時代は社会生活の基礎を学ぶ大切な時期。子どもの将来に与える影響は大きく、一人ひとりの個性を理解し、常に公平で冷静な目を持って指導することが必要です。

中学校・
高等学校教諭

特定の専門教科を教えます。授業以外にも、クラス担任を受け持ち、ホームルームの時間に生活指導などを行うほか、クラブ活動の指導や学校行事への参加、PTAの運営など、仕事は多岐にわたります。
中学生は心身ともに子どもから大人になる不安定な時期であり、高校生は卒業後の進路を決める人生の大切な時期。そうした成長過程にある生徒一人ひとりを理解し、個性や才能を伸ばせるように指導を行うのも重要な仕事です。

教科指導はAIにもできますが、生活全般の指導は人にしかできない仕事。

教員は、問いに答えを教えるだけが仕事ではないため、人間にしかできません。しかし近い将来、AIが教員をサポートする新しい指導スタイルが普及すると予想できます。

教員をめざすルートについて考える。

教育学部からでも、その他の学部からでも教員をめざせますが、それぞれの違いを理解して進路を決めることが重要です。

教育学部とその他の学部の違い

比較表:教育学部とその他の学部の違い

Close up!教員をめざすあなたの選択肢を広げる四天王寺大学を紹介します。

西日本の私立大学では、これまで理系学部に進学しなければ理科と数学の教員免許(中・高)を取得することはできませんでした。しかし、2024年4月から西日本の私立大学教育系学部で初めて四天王寺大学教育学部から理科または数学の教員免許(中・高)を取得できる予定です。この進化によって、先生をめざす学生の夢を叶える可能性が広がります。

西日本私立大学初!教育学部から理科・数学の先生へ

四天王寺大学は、たくさんの教員免許の中から選択・取得できます。あなたの「なりたい先生」が見つかる!

教員になるには

教員免許は取るだけじゃなく
教員採用試験に合格しないとダメ!

教員採用試験の対策

対策サポートの手厚い大学を選ぼう!

教員として働くには、教員採用試験に合格しなくてはいけません。教育学部は教員採用試験の対策として、カリキュラムがきちんと組まれていることがメリット。その他の学部では、民間企業への就職を支援するキャリアセンター(就職課)などが兼務しているケースが多いようです。

卒業後の進路

教員や教育に携わる職業をめざす!

教育学部では卒業後は、教員や教育に携わる仕事に就くことが大半。一般企業に就職する道もありますが、就職面接で「なぜ先生にならなかったのか?」といった質問を受けることも想定しなくてはいけません。その他の学部では教員免許を生かして教員になるパターンと、専門分野を生かして一般企業などに就職するパターンが考えられます。どちらを選んでも、資格や専門分野を強みにできるでしょう。

【ケーススタディ】四天王寺大学の「教育」と「支援」

【教育】

教育現場での経験が豊富な
プロから学ぶ

四天王寺大学では、経験豊富な教員陣が充実しています。小学校のほか各教科の指導教員としての経験を有する教員や、教育委員会などで教育行政に携わった経験のある教員など、学校教育現場を熟知した教員陣が、豊富な経験を踏まえ実践的な指導を行います。

【支援】

教員採用試験に精通した
プロのサポート

学生個々の目標実現に向け、採用試験に精通した教職員がチームとなってサポートを行います。1年次から段階的に進められる対策講座を設けています。

四天王寺大学では、教育学部以外でも、
教員になる「教育」と「支援」を
受けることができます。

教員をめざす学生は、所属学部にかかわらず教員採用試験合格をめざす手厚いサポートが受けられます。これまで教育学部以外でも多くの学生が教壇に立つ夢を実現しています。