創価大学/私のイチオシ
細胞1つから、生命を理解。人間がよりよく生きるための学問
※掲載内容は取材時のものです
*2026年度より理工学部 生命理工学科
夢中になったきっかけ
神経科学に興味を持ったのは大学3年生のときです。神経科学の講義を受け、大学の図書館で講義内容の関連書籍を読み、深く勉強するうちに、どんどんと興味が湧いてきました。当時祖母が認知症を患っていたため、認知機能の低下に対してどのように理解したらよいのか、どのように祖母と接することができるのか、また生命とは何かという疑問に対する探究の道の一つを、神経科学に見いだしました。
現在は、聴覚情報が脳内でどのように処理されるのか、そしてそれが学習や認知機能、精神疾患にどのように関わっているのかについて研究しています。
この学問のココがおもしろい!
脳の特性は大きく分けて遺伝的な要因と環境的な要因によって決定されます。中でも神経は、発達の初期段階では、音や光、ストレスなど、周囲の環境からどのような刺激をどれだけ受け取るかによって、柔軟にその働き方を変化させます。
脳の神経細胞は、一つ一つの働き方やほかの細胞とのつながりもまだ詳しく知られていないことが多くあります。人間の脳ではそんな神経細胞が約1000億個もあるのです。よって、まったく違う背景を持った他人と考え方や性格が異なるのは当たり前で、ごく自然なことであるとよく理解できます。
これは現実生活の人間関係においても、既成の枠に当てはめることなく他者との違いを寛容に受け入れ、互いに理解しよい関係を築いていこうという意識にもつながります。研究を通して、人としてよりよく生きるための学問であると知ることができました。
キャンパスのお気に入りスポット
脳の神経細胞の働きは、化学物質やイオンのやり取りで生じる電気的な活動によるものです。研究室には、この活動を細胞ごとに測定できる装置があります。抗体を用いて種類ごとに標識した神経細胞一つ一つを観察することができる顕微鏡があります。こうした細胞レベルの働きを知ることによって、脳全体の機能やさまざまな疾患のメカニズムに迫ることができます。また、理工学部棟の自習室では、同じ研究室のメンバーと議論をしたり、休憩したりすることができます。