北海道武蔵女子大学/私のイチオシ
心理が経済的な意思決定にどのような影響をもたらすかを研究する学問
※掲載内容は取材時のものです
コレ知ってる?
私が専門とする行動経済学は生活に役立つヒントがあふれています。例えば「現在バイアス」という言葉をご存じでしょうか。これは、ダイエット中なのに目の前にあるケーキを我慢できない、試験勉強中なのにゲームをやってしまうなど、未来の利益より目の前の利益を優先してしまうことをいいます。この対策として、ダイエットをしていることや試験勉強中であることを公に宣言してみましょう。意思を誰かに宣言(コミットメント)することで、未来のより大きな利益が得やすくなります。これはコミットメント効果とも言い、まさに有言は実行につながるといえるのではないでしょうか。
この学問のココがおもしろい
行動経済学は、経済学の意思決定に心理学を応用した学問で、歴史は浅いですが2002年以降ノーベル経済学賞を3人輩出するなど、近年注目を集めています。人は意思決定をするとき、短期的には合理的な行動をとれないことがあります。例えば利益が出ているときは早く確定してしまい、損失が出ているときは先送りにするという行動をとりがちです。結果として合理的に行動したときより利益が小さく、損失が大きくなります。よりよい意思決定をするには心の動きを理解する必要があり、行動経済学はその手がかりを知る学問といえるでしょう。
キャンパスのお気に入りスポット
5号館1階に設置したラーニングコモンズは、100人規模でアクティブラーニングの講義や課題解決学習(PBL)が行われ、講義の空き時間はゆったり自由に使えるスペースです。私のお気に入りスポットは3号館5階にある食堂で、そこから望む第2農場と馬術部の練習場は癒やしを与えてくれます。オープンキャンパスにお越しの際は、食堂でランチと風景を楽しんでください。