立正大学/私のイチオシ
犯罪の原因から解決まで考え、人と社会に向き合う
法学部 法学科
丸山泰弘先生
※掲載内容は取材時のものです
コレ知ってる?
実は犯罪者に反省させるほど再犯が増えることをご存じでしょうか。一般的には、犯罪をした人は悔い改めるべきで、被害者のことを考えて反省すべきだと考えられています。でも、反省させるほど「再犯が増える」としたらあなたはどういった刑罰が必要だと思いますか?なぜ犯罪が起きたのか原因を考えて、効果的な対策を取ることが最善ではないでしょうか。このように倫理的に「○○すべき」という考え方で正しいことと、科学的根拠によって正しいことにはズレが生じる場合があります。
日本では学べる大学が少ない「犯罪学・刑事政策」を一緒に学びませんか?
この学問のココがおもしろい
法律学や政治学は解決を導き出すために議論がなされます。刑事政策学や犯罪学もその面はありますが、ほかの学問とは異なり、勧善懲悪で気分が満たされるとは限らないものもあります。例えば、住居がないうえ何日も食事を取ることができず、結果的に無銭飲食をしようとした人に対し、刑法で詐欺罪が成立するか否かを考えてみても根本的な解決にはなりません。なぜなら、無罪で釈放したところで、住む家や食べる物がないことに変わりないからです。無罪を勝ち取ったところでその人の人生は終わりません。ではどうすればよいのか、人間とどう向き合うのかを考える学問なのです。
キャンパスのお気に入りスポット
13号館の山手通り側の教室が気に入っています。新しい校舎でありながら、伝統的な大学の講義室をイメージさせる階段教室で、目の前には山手通りのきれいな景色が広がります。この教室にいるときは気持ちが高まり、授業にも熱が入ります。