工学を学んでいる先生のインタビュー

プロフィール

木許雅則先生

日本工業大学

基幹工学部 電気電子通信工学科

九州大学大学院システム情報科学研究科博士課程単位取得退学。専門は適応信号処理。趣味はオーディオとドライブ。

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この学問の面白さとは?

デジタル信号処理で、社会に役立つ技術を生み出す

先生の探究ヒストリー

夢中になったきっかけ

音へのこだわりが研究の原点

今は好きな音楽をインターネット上で聴くことができますが、私が子どもの頃はレコードやカセットテープで聴くのが一般的でした。しかし、レコードの音をカセットテープに録音すると、音質が落ちてしまいます。「少しでもよい音で聴きたい」と思い、趣味でオーディオ機器の収集や音響設定を行うようになりました。
その後、情報系の大学に進学し、音響や通信のデジタル信号処理をテーマにしている研究室に入りました。当時、私が取り組んだのは、リアルタイムで発生するエコーをデジタル信号処理により消す研究です。自分の趣味に通じる技術や学問に探究心をくすぐられ、研究に夢中になっていきました。

現在の研究内容

信号処理で音を打ち消す

私の研究室では、主に「アクティブ・ノイズ・コントロール(ANC)」の研究をしています。ANC とは、逆の音を作り出してノイズを打ち消す技術で、現在は工場などの限定的な場所で使われています。そこで、一般的な室内でも使用できるANC技術の開発をめざして研究に取り組んでいます。自分で考えたアルゴリズムで目に見えない音を制御できる点に、研究のおもしろさを感じます。

高校生へのメッセージ

好きなことをイメージしよう

学習や研究に対するモチベーションは、興味を持つということが最も重要だと思います。興味のある分野や技術について考え、目標を明確にすることが大切ですよ。

先生の探究STORY

学問に目覚めたきっかけ

中学生の頃からオーディオ好きで、レコードの音をカセットテープに録音。少しでもよい音で聞きたいと思うようになる。

大学生時代ターニングポイント

オーディオ好きに加え、コンピュータにも興味があったので情報系の学科に進学。デジタル信号処理の研究室に入り、好きなことと結びついた研究に面白さを感じる。

研究者の道へ

高校時代に学んだ数学や物理の知識を活かして考えたアルゴリズムで、音を自在に操ることがとても楽しく、研究者の道へ。

学問の魅力を感じられる
先生オススメの1冊

『図解入門よくわかる最新音響の基本と仕組み[第2版]』
秀和システム
岩宮眞一郎/著

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