國學院大學/私のイチオシ
さまざまな疑問について、法律はどのように読めるのかを考える
※掲載内容は取材時のものです
コレ知ってる?
「白線がない道路の左側を歩いていたら、反対から右側を歩いてきた人と危うくぶつかりそうになった」「おいしいと評判の手作りスイーツを買ってみたけれど、食後にお腹が痛くなって病院で診察を受けた」などなど、日常生活ではさまざまな問題が生じます。法律には、これを解くためのヒントが含まれていることが少なくありません。それでは、法律を機械的に当てはめれば自動的に答えが出るかというと、そうとも限りません。社会や生活とのつながりを意識しながら、法とはどのようなものか、法律はどう読むことができるのかについて学び、考えるのが法律学です。
この学問のココがおもしろい
私は、民法上の契約、とりわけ「委任」について研究しています。委任とは、簡単にいえば「Aがある事務処理を委託し、承諾したBが処理すること」を内容とする契約です。ここで委託される事務には、さまざまなものが含まれますが、日常の「頼み事」が全て委任と認められるわけではありません。例えば、友達から先生に書類を渡すよう頼まれたので気軽に引き受けたが、つい忘れてしまったところ、推薦入試に関わる大切なもので、友達は選考を受けられなくなってしまった。この場合、頼まれた側は法的責任を負わなければならないのか?契約にならない約束と、契約になる約束を区別するものは何か?委任には、こういった不思議な問題がたくさん詰まっています。
キャンパスのお気に入りスポット
渋谷キャンパスは、立地と静かな環境に恵まれています。来訪の際は正門から入って短い階段を上がったところで立ち止まってみてください。右手前の神殿(目下改装中なのが残念です)から続く本部(若木タワー)と、左側に3号館(1階と2階では学食が食べられます)と2号館に挟まれて、対面の5号館に向け、真っすぐに突き抜けた空間「キャンパスモール」が見渡せます。明るくて圧迫感のない、とても自由な校風を感じることができる場所です。また入学後に機会があれば、若木タワーの5階(大学院)まで上がってみてください。ホールを抜けて右手の壁に、非常に古い木札が掛けられています。これは本学大学院開設当初の門標で、70年以上前のものです。各所に展示されている、歴史を感じる品々を、宝探し感覚で見つけてみませんか?