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國學院大學/私のイチオシ

からだの「ナゼ」を追究し、競技力向上や健康増進につなげる

顔写真
人間開発学部 健康体育学科 林貢一郎先生

※掲載内容は取材時のものです

コレ知ってる?

階段を急いで駆け上がると心拍数が上がります。これは動いている筋肉に十分な血流を送るための生体応答です。ゆっくり上るとほどほどに、ダッシュで上るとその強さにマッチした心拍数になります。つまり、心拍数は生体の需要(酸素など)に合わせてピタッと合うように自動で調節されます。では、何がセンシングされて心拍数が決められるのでしょうか?実は「運動するぞ!」という意識や働いている筋肉の動きや酸性度などの情報が、運動の強さとしてセンシングされています。これらの情報が心拍数を決定する中枢(脳の延髄にある)でまとめられ、心拍数が決まります。心拍数が上がり過ぎたり、上がらなかったりすることがないのは、実はすごいことかもしれません。
運動生理学は「動くからだのナゼ?」を追究していく学問です。ちなみに、心拍数は運動によってどのくらいまで上がるか知っていますか?個人差はありますが、およそ「220-年齢」くらいまで上がります。

この学問のココがおもしろい

筋トレをすれば筋肉が太くなり、マラソンのようなトレーニングをすれば持久力が上がります。このような生体適応のメカニズムを追究することも運動(スポーツ)生理学の重要な役割です。つまり「ナゼ?」の答えを実験などを通して探すわけです。地道な努力が必要ですが、明らかになった事柄がアスリートの新しいトレーニング方法の開発につながったり、子どもや高齢者の健康増進策として役立ったりします。このように、実験室で得られた成果が世の中の多くの人々に幸せをもたらす可能性がある点に、私はとても魅力を感じています。

キャンパスのお気に入りスポット

さまざまな実験を行うことができる器具が充実

横浜たまプラーザキャンパス・SS1の実験室には、全身の筋力をさまざまなスピードで測定できるような筋力測定装置、筋肉の太さなどが測定できる超音波装置、消費カロリーを即座に測定できる代謝測定器など、さまざまな機器が設置されています。子どもから高齢者、また、アスリートからハンディキャップがある方まで、さまざまな人の生理機能を測定することができます。私はこれらを活用し、地域の方々の協力を得ながら、運動が中高齢者の筋肉や血管の機能に及ぼす効果についての研究を行っています。また、これらの実験設備は、マラソン選手のサポートや野球選手の障害予防の研究にも活用されています。

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