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國學院大學/私のイチオシ

文化や歴史を継承しながら、あるべき「まち」の姿を考える

顔写真
観光まちづくり学部 観光まちづくり学科 藤岡麻理子先生

※掲載内容は取材時のものです

コレ知ってる?

京都や奈良あるいはほかのまちで、普段目にするものとは異なる配色のコンビニエンスストアや自動販売機を目にしたことがある人も、多いのではないでしょうか。これはそのエリアが「これまでどのような地域であったのか」「今後どのような地域をめざしていきたいのか」といった、土地の履歴や将来ビジョンに基づいて行われている、色彩コントロールによるものです。地域性を尊重したまちづくりを実現させるために、各自治体は景観や広告物に関するルールを定めています。「伝統的なまちなみが残る地区においては、落ち着いた色彩のほうが周囲の景観になじむ」という考えには、皆さんも合点がいくでしょう。市民と事業者それぞれが好きなように建物を建てたり、広告物を掲示したりしてしまうと、まちはごちゃごちゃとした空間へと変化してしまいます。まちづくりでは、市民がそのまちのことをよく知り、あるべきまちの姿に合意したうえで、互いに手を取り合いながら、その実現をめざしていくことが重要です。

この学問のココがおもしろい

「うちのまちには何もない」。そんな言葉をよく耳にします。しかし、本当にそうでしょうか。人々が暮らしを営んできた所には必然的に文化があり、歴史があります。教科書に載るような歴史や文化ではないかもしれませんが、それは間違いなく“地域の記憶”であり、土地固有のものです。地形や地質、気候などの条件が異なる中で「人々がそれぞれの土地をどのように住みこなしてきたか」や、先人たちの知恵と創造性を教えてくれる“地域の記憶”を継承しながら進めるまちづくりは、これからの持続可能な地域づくりを実現させていくうえでも、重要な貢献をもたらすはずです。

キャンパスのお気に入りスポット

地産地消を感じる「観光まちづくりライブラリー」

横浜たまプラーザキャンパスの「若木21」という建物には、各所に観光まちづくり学部の教員がプロデュースした空間がちりばめられています。例えば、学生が自由に使用できる「多目的ホール」や、観光まちづくりに関する図書をそろえた「観光まちづくりライブラリー」には、飛騨(岐阜県)や天童(山形県)の国産材でつくられた国産家具が置かれています。この背景には、よいデザインや質のよい環境に触れる中で、魅力ある地域づくりを学ぶ学生たちに豊かな感性や価値観を育ててもらいたいとの思いがあります。ぜひキャンパス内でお気に入りの空間を見つけ、そこで存分に学び、学生生活を楽しんでもらえたらと思います。

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