長岡崇徳大学/私のイチオシ
子どもの「がんばる力」を引き出す小児看護学の魅力
※掲載内容は取材時のものです
コレ知ってる?
皆さんは、試験前に緊張でドキドキしたり、手が冷たくなったりしませんか?これは脳の“視床下部”という部分がストレスを感じると「交感神経」が優位に働き、心拍を速くして血圧を上昇させ、身体が「これから戦う」準備をしているため、手足が冷たくなるのは、血圧を上げるために血管や筋肉を収縮させているからです。一方、落ち着いている時は「副交感神経」が働き、呼吸は整い、心拍はゆっくりになります。
緊張を和らげるには、深呼吸が効果的です。呼吸を整えることで副交感神経が働き、身体が「リラックスモード」に切り替わります。また、「できる」「大丈夫」などポジティブな声掛けは脳内のストレスホルモンを減らし、安心感を高めます。
この知識は、採血の場面でも生かされています。緊張すると血管や筋肉が収縮し、痛みを強く感じたり、針が血管に入りにくくなったりするため、患者さんの負担につながります。看護師が安心できるよう声を掛け、温かい手で支えることは、単なる気休めではなく、血管の緊張を和らげ、痛みを緩和する「科学的な看護ケア技術」なのです。看護学では、こうした心と身体の関係と看護ケアを複数の科目から多角的に学びます。
この学問のココがおもしろい!
小児看護学では、子どもを「ひとりの人として尊重される存在」「いかなる状況においても成長・発達し続ける存在」として捉え、「その子らしい」生活を支える看護を探求します。
私は子どもが医療処置で体験することを正しく理解し、主体的に臨めるよう心の準備を支援する『プレパレーション』について研究し、学生や看護師の方と共に実践しています。
採血などの処置は、子どもにとって不安や恐怖を伴います。しかし、事前に何が起こるのか、なぜ必要なのか、どうしたら痛みが軽減するのかをわかりやすく伝え、子どもの思いや希望をふまえ一緒に方法を考えることで、子どもは理解・納得して検査に臨むことができます。採血を嫌がり泣いていた子どもが、自分で「動かずにがんばる」と決めて手を差し出し、終わった後の誇らしげな笑顔と達成感に満ちた表情は、子どもの「がんばる力」を引き出す看護の意味を教えてくれました。
医療の中で子どもは「受け身」となりがちですが、プレパレーションは「参加する主体」として子どもの権利を尊重した実践です。子どもが理解し意思を伝え自らの力で乗り越える過程を支えることは、成長を支える看護そのものだと考えています。
キャンパスのお気に入りスポット
今、在宅医療や急性期医療を支える、高度な判断力・実践力のある看護師が求められています。長岡崇徳大学は、全国でも先駆的に地域包括ケアに取り組んできた法人に属する大学であり、大学周辺にはその関連施設が隣接し、医療や福祉が必要な方々と近い環境で専門的に学ぶことができます。また学内の教育設備として、学生2名に対し1台のVRヘッドセットを設置し、患者さんの状態を再現できるシミュレーターと共に積極的に演習で活用しています。またVR教材を活用するだけでなく、実写版のVR教材開発を全学的に推進し、患者さんや医療者の視点から臨床場面を体験し、観察や判断力の育成につなげています。