皇學館大学/私のイチオシ
調査を通じ、地域社会が抱える諸問題の解決策を考える
※掲載内容は取材時のものです
コレ知ってる?
私の専門分野でもある社会学では、地域社会が抱える諸問題を調査する際、さまざまな手法を用います。例えば、国勢調査のような質問紙調査(アンケート調査)もその一つで、「量的調査」と呼ばれます。もっと身近なところでいえば、自分の両親や祖父母へのインタビューも調査手法の一つで、こちらは「質的調査」に該当します。過去の話を聞く中で、私たちは世代間の考え方や生活様式などの違いを知り、誰もが時代の影響を受けつつ生きていることに気づくのです。
こうした調査活動を通じて自分の経験や発想にはなかったことを知ることができるのも、社会学の魅力の一つです。
この学問のココがおもしろい
現在私が関わっている地域社会研究会には、学生メンバーがプロデュースした「宇治山田の和紅茶」という商品があります。この商品が生まれた背景には、全国の学生への質問紙調査(アンケート調査)があります。調査結果によると、三重県の主なイメージは「伊勢神宮」や「松阪牛」。しかし、ほかにも魅力的なことがあるのではないかと学生たちが調べたところ、三重県は全国3位の日本茶の生産地(令和5年産荒茶生産量/農林水産省)であることが判明しました。そこで若者にも日本茶を楽しんでもらうため、「和紅茶」を提案。学生たちは行政や企業の温かなサポートを得ながら一致団結した結果、商品化に成功しました。
このような活動を通じて、学生たちには社会人になったときに役立つ「前に踏み出す力(アクション)」「考え抜く力(シンキング)」「チームで働く力(チームワーク)」を身に付け、社会や地域をよい方向に導いてもらいたいと思います。
キャンパスのお気に入りスポット
キャンパスの中心にある芝生広場は、桜並木が広がる開放感抜群の憩いと活動の広場となっています。また、広場には照明が完備されているため、夜間活動も実施できます。晴れた日にお昼ごはんを食べたり、体育でゲートボールをする学生で賑わう、私のお気に入りのスポットです。見晴らしもよいので、ぜひ立ち寄ってみてください。