親子で始める志望大選び どう決める?志望大

子どもだけでなく、保護者にとっても目標である、第一志望大への合格。もちろん“合格”という結果も大切ですが、高校時代に納得のいく志望大選びができたかどうかが、入学後の大学生活の満足度や、将来の職業選択にも影響する重要なポイントであることは、意外と知られていません。 さあ、新学期。ぜひこの春から、親子で一緒に志望大選びを進めていきましょう。

どう決める?志望大

観点はさまざまですが、次の5つをおさえておきましょう!

保護者の方は、高校生が持ちづらい観点に特に留意しながら、大学をとらえておくことが大切です。例えば、将来子どもが希望している職業と大学・学部の関連性については、社会経験豊かな保護者の立場で調べることによって、わかることも多くあるでしょう。また、現在の成績ではなく、子どもの「伸びしろ」を意識して難易度(偏差値)から大学を選んだり、大学進学にかかるお金や一人暮らしの場合の生活費などに着目してみるといいでしょう。

志望大選びの5つの要素

1.職業との関係
2.学びたい学問
3.難易度(偏差値)
4.立地・雰囲気
5.金銭面

1. 職業との関係

就きたい職業によっては大学・学部が限られる

例えば、将来就きたい職業が医師ならば、医学部に進む必要があるなどのように、逆算すると選択すべき大学・学部がおのずと決まってくることがあります。また、「先生になりたい」という子どもの場合、教員免許が取得できる大学・学部なのかどうかなど、資格についても同時に調べてみる必要があるでしょう。

(例)マスコミ・メディア関係の職業
⇒マス・コミュニケーション学部への進学あるいは、都市部の大学が有利だと言われています(マスコミ・メディア関連の企業の多くが都市部に集中しているため)。

(例)臨床心理士
⇒臨床心理士資格試験を受験するには、協会の指定を受けた大学院修士課程修了が必須条件となります。大学院進学まで見据えた大学・学部選択が必要です。

2. 学びたい学問

学べる内容が同じでも大学によっては学部名が異なることも

大学教育は改革の真っ最中。学部・学科の新設や改組・名称変更が盛んに行われています。例えば、建築学を学びたい場合、工学部、造形学部、デザイン学部、環境学部など、学部名はさまざまです。学部名だけでは「一体その学部で何が学べるのか」がわからないことが多いため、マナビジョンの「大学を調べる」を親子で活用して調べてみましょう。

大学生の声

会話に生かせる実用英語が学びたくて外国語学部に入学したのですが、英文法を学ぶ授業が多くて…。きちんと調べておけばよかったなと後悔しています。
(東京都/A・Sさん)
経営学部と商学部の違いをわからずに経営学部を選びましたが、同じ経済でもアプローチ方法が違うことに、入学してから気づきました。
(広島県/T・Hさん)

3. 難易度(偏差値)

子どもの成績から考えるのも手です

もし、大学の先の進路が見えていないというのであれば、子どもの成績から大学を選ぶのも一案です。しかし、その際に気をつけることは、現状の成績を元に考えるのではなく、今後の「伸びしろ」を考えること。子どもはどうしても「今の成績」で決めがちですが、可能性を狭めることのないようにアドバイスしたいものです。成績から志望大を考える際は、進研模試などの受験者数の多い模試の結果を参考にしましょう。

4. 立地・雰囲気

大学や大学周辺の環境を確認しましょう

小規模でアットホームな大学、大規模マンモス大学、または、交通の便がいい都市型のキャンパスや豊かな自然に恵まれた郊外型のキャンパスなど、大学の雰囲気や特徴を知ることも大切です。ぜひ親子で大学に足を運んでみましょう。また、大学内の学生の雰囲気のほか、一人暮らしを想定する場合は物価や家賃の相場など、保護者ならではの観点で、大学や大学周辺の環境を見てみましょう。

5. 金銭面

一度、シミュレーションしておくと安心です

進学する大学・学部によってかかる学費は異なります。子どもの志望大が通学圏内でない場合は、一人暮らしのための生活費も考える必要があります。近年は、私立大を中心に大学独自の奨学金や、国の給付型奨学金制度が充実しています。子どもが私立大を希望する場合、「お金がかかるからNG」と決めつけずに奨学金情報を集めてみることがおすすめです。一度、進学にかかるお金のシミュレーションを行うと安心でしょう。

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