いくらかかるの?知っておきたい大学の「入学」にかかるお金の話

大学進学には、お金がかかる。大学に合格すると、すぐに入学準備が始まり、どの家庭でも「お金がドンドン飛んでいく…」という悲鳴が聞こえてくる。今回は、実際に大学に合格してから入学するまでのお金のハナシについて解説するよ。
「合格から入学まで」に必要な費用ってなに?
入学時点で、まず必要なのが「学校納付金」や「入学諸費用」などと呼ばれる、大学に支払うお金。主に、入学金と学費の一部のことを指す。そのほかには、授業に欠かせない教科書や教材を購入する費用。さらに、一人暮らしをする場合は、住まいを探すためにかかる費用、引っ越しにかかる費用、4月分の生活費と、さらにたくさんのお金が必要になる。
かかる総額は、国公立大と私立大のどちらに進むのか、一人暮らしをするかどうかなど、人によって変わってくる。以下に紹介する項目を保護者の方と一緒にチェックして、簡単に見積もっておこう。
こんな費用が必要!
学校納付金 | 入学する大学に納付する入学金、授業料、寄付金、学校債など |
教科書・教材購入費 | パソコン、教科書など |
住居に関連する費用 | 住まいを探しにいくための交通費や宿泊費、敷金・礼金・あっせん手数料、前払い分の家賃など |
生活用品購入費 | 家具、家電、寝具、日用雑貨、衣類など |
その他 | 引っ越し費用、4月分の生活費など |
こんなに違う!国公立大と私立大の入学に必要な費用
進学先が国公立大なのか、それとも私立大なのかによって、入学費用は大きく異なる。日本政策金融公庫の令和3年度「教育費負担の実態調査結果」によると、学校納付金は、国公立大の場合で28.6万円。一方、私立大・文系学部では40.6万円、理系学部で46.6万円と、国公立大に比べて高額となる。
特に、私立大・理系学部の場合、入学金や授業料に加え、「施設設備費」「実験実習費」など施設使用や実験・実習に伴う費用がかかる場合が多くある。
学校納付金(国公立・私立大別に見た入学費用より)

一人暮らしのスタート資金は平均38.7万円!
大学に納めるお金とは別に、新生活を始めるための準備にもお金がかかる。一人暮らしを始める場合、どのくらいお金を用意すればいいのだろうか。
調査結果によると、アパートに入居するための敷金(契約に必要な保証金)と家財道具の購入費として、平均で38.7万円はかかるようだ。先ほど紹介した学校納付金のデータと合わせて考えると、国公立大に進学して一人暮らしをするなら、合計67万円ほどかかることがわかる。
自宅外通学を始めるための費用(入学者1人あたりの費用)

出典:日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査結果」(令和3年度)
今回解説した費用は、進学先が決まったらすぐに必要になるものばかり。希望の進路について保護者の方と前もって相談し、予算を決めたり、お金を用意してもらったりしておこう。