科目選択、ホントにこれで大丈夫?最後に確認したい3つの視点

多くの高校で、高2生のあいだに決めなければいけない「科目選択」。あまり考えずに決めると、高3生になってから科目変更の必要に迫られ、十分に受験勉強ができなくなることも…。後悔のない選択をするために、最後に確認してほしい3つのポイントを伝授するよ。

ファイナルチェック1.志望校の最新の入試科目と同じ科目か

志望校の入試に必要な科目を調べて、それを選ぶようにしました。また、私は国立大志望だったので、早めに科目を決めないと勉強が追いつかないと思い、早めに決めました。(埼玉大学教育学部 J・K先輩)

志望校が決まっている人は、志望大・学部・学科の入試に必要な科目を再度確認しておこう。「理工学部だから物理か化学で大丈夫だろう」「昨年度の入試は地理選択可だったから…」などと先入観で判断するのは危険。同じ学問系統だからといってどの大学の入試科目も同一のものとは限らないし、入試科目は毎年のように変更されている。大学のホームページおよび募集要項で、最新の情報を収集するようにしよう。
この先輩が言っているように、文系では理科、理系では地歴公民といった、大学入学共通テストでしか受験しない科目を選択する必要がある。国公立大志望の人は、万全の対策をするために、早めに科目を決めておいて損はないだろう。

先輩の体験記

高2生の時点でははっきりと志望校を決めていなかったので、選んだ科目によって入試を受けられないということがないように、できるだけ可能性がある選び方をしました。(立命館大学産業社会学部 A・O先輩)

志望校が決まっていない人は、受験する可能性のある大学の入試科目をすべて確認し、自分がどんな選択をしてもカバーできる科目を選ぶことが望ましい。もちろん、得意・ニガテ科目から決めるのも1つのやり方だが、それを優先して、本当に行きたい大学に受かるチャンスを逃してしまうのは惜しい。無理のない範囲で、あらゆる可能性を考えた選択をしよう。

ファイナルチェック2.自分の「得意」や「好き」が発揮できる科目か

志望校の過去の入試問題をさっと確認し、自分が得意そうな科目を選びました。(神戸大学文学部 H・U先輩)
入試に必要な科目を絞り込んだうえで、勉強が苦にならないよう、自分が楽しめる科目を選択しました。(上智大学理工学部 R・O先輩)

入試に必要な科目を選んでも、「物理or生物」「世界史or日本史」などの選択の余地はまだ残されている。その際、自分の得意不得意や好き嫌いで選ぶのも効果的だ。得意科目を選ぶことは入試において自分の強みを生かせること、好きな科目を選ぶことは長く苦しい受験勉強をモチベーション高く乗り切れることにつながる。判断に迷ったら、自分の得意科目や好きな科目を考えてみよう。

ファイナルチェック3.学びたいことやなりたい職業の土台となる科目か

国際系の学部を志望していたのですが、入学後は世界の事例を扱う講義もあると思ったので、日本史ではなく世界史を選択しました。また、英語の勉強にも力を入れました。(立教大学異文化コミュニケーション学部 S・O先輩)
大学では社会科の教員免許を取得したいと思っていたので、高校のうちから地理も歴史もしっかり勉強しようと考え、2科目を選択しました。(愛媛大学教育学部 K・N先輩)

入学後に学びたいことや将来なりたい職業がある程度決まっている人は、そこから逆算して科目を選択してみるのもいいかもしれない。大学では、専攻する内容は一から学んでいくので、必ずしも高校で学ぶことと直結していなくても問題はないのだが、ベースとして特定の科目を学んでおくと、より理解が深まるという場合もある。
例えば、大学で日本文学を学びたいなら、日本史や古文・漢文の知識を持っていたほうが歴史的背景も含めて読み解くことができるし、将来世界を舞台に活躍したいのであれば、英語はもちろんのこと、世界史や地理を学んでおくとコミュニケーションの助けになるだろう。
このように、目の前の入試だけでなく、将来を見据えて科目を選択することで、より有意義な受験勉強ができるはずだ。

3つのポイントをもとに、納得のいく科目選択ができることを願っているよ!

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