自治医科大学/私のイチオシ

親族に医療従事者が多く、幼い頃から医療は身近な存在でした。中学生になると、人の不安を取り除き、困っている人を助けられる職業として地域に密着した総合医をめざすようになり、地域医療に力を入れている自治医科大学を志望しました。大学5年次に入った現在は病院での臨床実習を中心に、基礎医学や臨床医学を幅広く学んでいます。加えて地域医療学という科目もあり、卒業生の方からお話を聞く機会があるほか、地域の診療所などでの実習も行います。

医学と医療は似て非なるものだと強く実感しています。医療現場では教科書通りにいかないこともよくあり、患者さんやご家族の意思を尊重しつつ、科学的根拠に基づき最善の治療やケアを行う点に、医療の奥深さを感じます。患者さんから学ぶことも多く、退院時にいただく感謝の声がモチベーションになっています。医学の分野には診断や治療などを行う臨床医学のほか、解剖学や組織学などの基礎医学、社会全体の健康を考える公衆衛生学など幅広く、私は特に感染症学や精神医学に関心を持って学んでいます。

広い敷地に春の桜、秋の紅葉など自然豊かな自治医科大学のキャンパスの中で、特におすすめしたいのは、メディカルシミュレーションセンターです。24時間自由に利用できるこの施設では、外科的縫合や採血、エコーなどの基本的手技から内視鏡などの発展的手技まで、さまざまなシミュレーターを使用して練習できるため、日々多くの学生が訪れています。特に卒業後すぐに必要となる基本的手技は練習にも力が入ります。私が所属するシミュレーションサークルでは、施設に先生方をお呼びして講義や技術指導を行っていただくこともあります。オープンキャンパスに参加する機会があればぜひ見学してみてください。