「英語を使いこなす力」を身につける
グローバル化が進むなか、世界を舞台に活躍するのに必要な「英語を使いこなす力」に注目が集まっています。大学もグローバル教育に力を入れたり、入試に英語4技能検定を取り入れたりして、世界で活躍できる人材の育成をめざしています。
「英語を使いこなしたうえで、何ができるのか?」が重要な時代
日本から海外へ、そして海外からまた日本にと、人・モノ・金がまさにボーダレスに動くグローバル時代の今、社会では「グローバル人材」が強く求められています。
グローバル人材とは、まさに、世界を相手に渡り合える力を持った人材のこと。語学力はもちろんのこと、コミュニケーション力や、自国・他国の文化に関する知識のほか、問題発見力や解決力、リーダーシップなどの力をあわせ持つ人のことを指しています。
端的にいえば、「英語が使える人」ではなく、「英語を使いこなして、リーダーシップを発揮できる人」「英語を使いこなして、問題を解決できる人」が求められているのです。
グローバル人材に求められる4つの力
国もグローバル人材の育成を掲げて、大学への支援事業を展開してきました。「スーパーグローバル大学創成支援」事業(2014~2023年度)では、全国37大学を「スーパーグローバル大学」に採択し、国際化に重点を置いた改革を後押ししてきました。
例えば、筑波大では海外パートナー大学でキャンパス機能を互いに共有する「Campus-in-Campus」構想を打ち出し、学生の留学促進など世界の大学で活動できることをめざしています。芝浦工大では、海外協定校の学生とチームをつくって社会的・技術的課題解決を模索するグローバルPBLや海外インターンシップ等の国際プログラムを充実させてきた結果、日本からの派遣・海外からの受け入れ学生数は10年間で激増しています。
「スーパーグローバル大学創成支援」採択大学
出典 文部科学省 採択校の取組|スーパーグローバル大学創成支援事業
※採択校は2014~2023年度事業実施時のものです
採択校以外でも、英語で授業を行ったり、海外留学を義務づけたり、留学生や外国人教員を多く受け入れたり、留学プログラムや奨学金を充実させたりと、グローバル化を推進している大学はたくさんあります。
マナビジョンの大学情報ページでは大学の特徴や過去の留学実績も掲載していますので、気になる大学をチェックしてみましょう。また、留学についても調べることができます。
大学入試で「英語の4技能」が求められる時代に
大学入試にも変化が表れています。グローバル人材育成のためのプログラムを受けるには、ある程度の英語力が必要になります。そこで、入学時に英語で学ぶための基礎力がどの程度身についているかが入試で問われるようになってきました。海外の人と積極的にかかわったり、英語で授業を受けたりするためには、「読む」「聞く」「書く」だけに留まらず、「話す」力を含めた4技能が求められています。
しかし、多くの受験生を抱える大学にとって、入試で一人ずつスピーキングのテストを行うことは現実的ではありません。そこで、4技能の英語力が測定できる「GTEC」などの外部検定試験を活用する大学が増えてきました。活用する試験の種類も方法も大学によってさまざまで、外部検定試験を「出願基準」や「試験の代替」として活用する大学もあります。
グローバル人材をめざす高校生のための4技能英語検定「GTEC」
中学・高校生の年間のべ受検者数126万人!「読む」「聞く」「書く」「話す」という英語の4技能が多角的に測定できる英語力テスト。
「英語を使いこなす力」を身につけるために、今できることとは
将来、英語を使った仕事に就くことを希望していたり、海外留学をしたいと思っている場合はもちろんのこと、「まだ志望校が決まらない」「将来の進路がわからない」という子どもにとっても、英語の4技能(「読む」「聞く」「書く」「話す」)を磨いておくに越したことはありません。
その際には、「GTEC」など、4技能の力を測る英語検定に向けた対策に取り組むところから始めるといいでしょう。また、学校の長期休みを利用した短期留学など、実際に海外に行く経験をしておくとベターでしょう。
短い期間であっても、日本を離れて海外で学ぶことで、子どもの未来が大きく開けたり、新たな進路が見つかる場合もあります。国や地方自治体、各種団体から費用面で支援が受けられる留学プログラムもあるので、調べてみるといいでしょう。
「Global Learning Center」で身につける「英語を使いこなす力」
オンラインでのグループ学習という新たな英語の学びのスタイルで、英語を「使いこなすスキル」を身につけることができます。