後悔のない大学選びのポイントとは?大学・学部の特徴を理解して志望校を選ぼう
志望校選びにおいて、皆さんはどのような基準をもっているだろうか。自分だけの基準をどのくらいの数もてているだろうか。多くの大学に同じような学部名が存在するなかで、それぞれの大学・学部がどのような特徴をもっているか知るためには、偏差値や知名度だけではなく、新たな視点で志望校を探し、検討することが大切だ。
志望校選びでは「社会とのつながり」にも注目してみよう
大学で学べる学問は学部学科名が同じでも、大学によって学べる学問や学び方は違う。志望校選びの際に重要なポイントは、「自分が学びたい具体的なテーマ」まで掘り下げること。大学の学びは卒業後の進路につながっているため、入学後にどのような学びを深めたいのか、どのように社会に結びつくのかまで考えて、大学・学問研究をするとよい。
社会で必要とされる力が身につく東京都市大学の「学び」を紹介!
社会環境も大きく変わり、企業には「今までにないもの」「社会をよりよくするもの」を生み出す力が必要になった。それは、新たなサービスや商品の開発、社会環境の変化に合わせたインフラ整備など、「正解のない問い」に挑み続ける力である。今、そうした力を持った人材が、企業から求められている。
デジタル化が進み、近い将来、AI(人工知能)が人間の能力を超えると言われている。メタバースといって、バーチャル空間でこれまで以上にさまざまな交流ができる時代が来るのも、そう遠くないだろう。今の私たちには考えられないサービスが誕生することも十分に考えられる。そのような時代において、情報やデータサイエンスの専門知識を持った人材は、新しい未来を生み出す人材として、文系・理系を問わず求められていくはずだ。
情報技術を生かして社会にイノベーションを起こせる人材を育ててきた、東京都市大学。
デザイン・データ科学科(デザイン・データ科学部)の関先生と知能情報工学科(情報工学部)の森先生に、情報やデータサイエンスと社会とのかかわりについて伺った。
情報やデータサイエンスが注目されている理由
「情報技術と通信技術が急速に進歩し、『モノ』や『サービス』に活用できるようになったからです。例えばインターネットが普及し、私たちは必要な情報をどこででも調べることができます。近年は大量のデータを分析するデータサイエンスの技術も発展しており、多くの企業が事業活動に生かしています」(関先生)
「一昔前はインターネットにつながるのはコンピュータなど情報機器のみでしたが、近年は家電や自動車などのモノもつながり、一人ひとりに合ったサービスを提供できるようになりました。人々の生活をもっと豊かに、そして便利にする手段として、情報やデータサイエンスは、高い注目を集めているのです」(森先生)
情報やデータサイエンスは私たちの生活にも関係が深い!
「私の研究室では情報セキュリティーをテーマに、SNSなどのデータを分析して、サービスを安全に使用できるしくみや、スマートフォンを盗まれないようにするセンサーのデータ処理について研究しています。スマートフォンやSNSは人々の生活に欠かせないモノやサービスですから、高校生の皆さんとも深い関わりがあるのです」(関先生)
「ネットをつなぎ、現実空間と仮想空間を結びつける『超スマート社会』が訪れると言われています。バーチャルショップで買った商品がドローンで届くといったことも近く当たり前になるかもしれません。新しいサービスが次々と生まれ、皆さんの生活をますます便利にすることでしょう」(森先生)
社会課題へのアプローチ方法は多種多様。情報を扱うのは理系分野だけとは限らない
新しいテクノロジーやビジネスが次々と生まれ、デジタル化が進む社会において、社会課題も多様化していくことが想定される。同じ社会課題に対しても、解決するアプローチ方法は多種多様になるはずだ。これからは「文系」や「理系」といった枠組みを超えた力が必要とされるだろう。東京都市大学では、分野の枠を超えた学びができる学部・学科や多様なプログラムなどを展開している。例えば、理工学部、情報工学部、メディア情報学部、そして2023年4月開設したデザイン・データ科学部など、情報やデータサイエンス分野を学べる学部が複数あり、文系・理系の枠を超えて社会課題の解決へのアプローチを学ぶことができる。
なかでも今回は、情報工学部 知能情報工学科と、デザイン・データ科学部 デザイン・データ科学科の学びを事例に、データサイエンスを学ぶアプローチの違いについて紹介しよう。
異なるアプローチでデータサイエンスを学ぶ
知能情報工学科は「1年次にプログラミングや確率・統計の基礎を徹底して学び、2年次にAIに関連する科目を履修。3年次からデータサイエンスについて学ぶ『大規模データ解析』を始め、『知的経営システム』『産業システム(IoT)』『人間情報システム』『人工知能』の領域を学び、そのうち一つを選択し、研究を進めていきます」(森先生)。
デザイン・データ科学科は「データサイエンスを活用して新しいプロダクトをデザインできる人材を育てます。1・2年次にデータサイエンスの基礎を学び、3・4年次にこれまで学んだ知識と技術を生かして、モノやコトのデザインに挑戦します。そして4年次には、グループに分かれて課題に取り組みます」(関先生)。
このように、知能情報工学科は、入学直後からプログラミングや統計などの理系の学びが求められるのに対し、デザイン・データ科学科は、入学した後にデータサイエンスの基礎を学び始めるという違いがある。
情報やデータサイエンスを学ぶといっても学びのアプローチはさまざま。
文系・理系の枠にとらわれず、学びたいことから逆算し、志望校を探し、検討することが納得する進学につながるはずだ。