早めに知れば知るほど有利に!大学入試の指定校推薦とは

大学入試独特の入試方式の1つ、指定校推薦。その特徴は、高1からの成績や学校内外での活動の成果を合格につなげられることだ。どのように評価されるのか、合格までの道のりはどうなっているのか、入試の仕組みを早めに知っておこう。

指定校推薦って、どんな入試?

学校推薦型選抜(旧推薦入試)には大きくわけて2つの入試方式があり、そのうちの1つが「指定校推薦」だ。もう1つの「公募制推薦」とどう違うのか、まとめて理解しておこう。

指定校推薦

私立大で多い指定校推薦は、大学が指定した高校の生徒を対象に実施する入試方式。ただし、1校あたりの推薦人数は限られている。まず、高校が推薦するかどうかを決める校内選考が行われ、これを突破できて初めて大学への出願が可能になる。

大学による高校の指定は、「この高校からは生徒を歓迎する」という信頼の証であり、出願できた場合、合格の可能性はとても高いと言われている。また、指定校推薦は専願制で、他大学の併願はできないほか、合格した場合は基本的に入学を辞退できない。

公募制推薦

指定校推薦が大学から指定された高校の生徒対象なのに対し、どの高校の生徒でも出願できるのが公募制推薦だ。ただし、公募制推薦でも出願には高校の推薦が必要で、成績や出席状況などを加味して、高校として推薦して問題ないかの審査が行われる。

公募制推薦には「一般推薦」と「特別推薦」の2種類があり、それぞれ学校の成績や部活の実績など、大学により出願条件が異なる。選考方法もさまざまで、国公立大の公募制一般推薦では共通テストや学科試験を課すところもある。

指定校推薦のスケジュールと「校内選考」

大学・学部によりスケジュールは変わるが、一般的に6~8月に各高校で指定校推薦の募集情報が公開され、その年の指定校推薦枠の有無や募集人数が確定する。出願を希望する場合は、期日までに先生に申し出よう。

9~10月頃には、高校での校内選考が行われる。大学が課す出願条件をふまえ、高1からの学業成績や出席状況、部活やコンクールといった学内外での活動、志望理由などが総合的に判断され、推薦するか否かが決まる。同じ大学・学部を志望する生徒が定員を超える場合は、ここが大きな関門だと言えるだろう。

校内選考で無事推薦が決まった場合、11月頃に出願書類をそろえ、提出する。その後、大学での選考(書類審査や面接試験)が始まり、12月中に合否が決まることが多い。

校内選考でも重視される「評定平均値」

指定校推薦では、「指定の高校から推薦された生徒」であること以外に出願条件が課される場合もある。特に多いのは、「評定平均値」だ。

評定平均値は、高1から高3・1学期までの全科目の成績(5段階)を足して、全科目の数で割ったもの。「3.8」や「4.2」など、小数点第1位までの数字で表現される。この評定平均値について、例えば「4.0以上」を出願条件にするなど、何らかの基準を設けている大学が少なくない。

評定平均値は校内選考の評価基準にもなる。評定平均値が高ければ、「真面目に学業に取り組む生徒だ」と評価されやすいだろう。

指定校推薦をねらうなら、日々の学習や活動を大切に

指定校推薦は、学校の成績が出願や合否を大きく左右することはわかったかな?しかも、評定平均値には高1からの成績が含まれるので、早く意識して勉強すればするほど有利に。もし指定校推薦が少しでも気になっているなら、定期テストはもちろん、日々の宿題や課題提出もおろそかにしないことが大切だ。

高1・2生は、高校の指定校推薦枠の情報にもアンテナを張っておこう。校内の進路説明会で過去の推薦実績が紹介されることもあるので、気になる大学や学部系統はないかチェックしておきたい。高3生は、評定平均値にもかかわる1学期の定期考査まで気を抜かず取り組むこと。夏休みには最終的な評定平均値を算出し、出願するかどうかを早めに決めよう。

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