公立小松大学/私のイチオシ
多様な人々との共生社会の実現に向け、総合的な視野を養おう

※掲載内容は取材時のものです
コレ知ってる?
いま地球社会全体で、人の国際移動がますます加速しています。日本を訪れる外国人観光客の増加、外国人労働者の増加、難民の受入れなど、私たちの社会はより多様性にあふれたものへと変化しています。異なる文化・宗教的背景を持つ人々との共生社会のあり方を考える必要性がこれまで以上に高まっており、こうした現代社会の諸問題についてさまざまな学問から議論が展開されています。
例えば移民問題を議論するにあたって、社会学では移民支援の活動実態や人々のネットワークなどを中心的に論じる一方で、政治学では移民政策の政策決定過程の分析などに注目します。どの学問的アプローチを選択するのかによって異なる気づきが得られるため、総合的な視野を養うことがとても重要です。
この学問のココがおもしろい!
旅行に行くとき、誰しもパスポートの取得が必須となります。では、パスポートとは何でしょうか。私たちが当たり前に受け止めている「国籍」概念や「〇〇人」といったアイデンティティーは、どこから生まれているのでしょうか。国境を越えた移動によって、アイデンティティーは変化するのでしょうか。
私が研究している中東の難民の人々は、故郷を強制的に追われ、帰還できないまま別の国での生活を余儀なくされています。強制移動の経験が人々の帰属意識に及ぼす影響を研究することで、現代人が当たり前のものとして受け止めている「国民」概念を再考し、すべての人々が安全に自分らしく生きることのできる共生社会の可能性について探究しています。
キャンパスのお気に入りスポット
公立小松大学には3つのキャンパスがあります。国際文化交流学部の拠点であり、全学部の共通教育科目が実施されている中央キャンパスは2階から3階にかけて吹き抜けとなっており、開放的な空間です。
特に3階のオープンスペースは、学生さんや先生方が食事やグループワーク、自習などに活用していて、毎日とても賑やかです。そのオープンスペースでは、学生さんに声をかけてもらってお話をする機会も度々あり、大学内の交流の場としてお気に入りの場所の1つになっています。