東京薬科大学/私のイチオシ
妊娠中の高血圧を抑える新薬で母子の安全を守りたい

※掲載内容は取材時のものです
夢中になったきっかけ
私が薬学に関心を持ったきっかけは、親戚が難治性疾患である筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患っていたことです。幼い頃、病院にお見舞いに行くたびに「なぜずっと入院しているのだろうか」という疑問を抱いていました。有効な治療薬のない疾患が世の中に存在することは、「どんな病気にも治療をするための薬がある」と思い込んでいた幼い私にとって驚くべきことでした。この経験から、疾患に対する薬がどのように治療効果を及ぼすかのしくみや薬ができるまでのプロセスを学びたいと考え、薬学部への進学を決めました。
この学問のココがおもしろい!

現在、研究室において妊娠高血圧症候群(HDP)になるしくみの解明を目標に研究を行っています。HDPとは、妊娠中に高血圧になる症例の総称であり、臓器障害やけいれん発作、胎児発育不全などを引き起こします。母子ともに危険な状態に陥りやすい病気でありながら、HDPに対する有効な治療法はまだ確立されていません。自身の研究がHDPの根本的な治療薬の創出や、早期診断・予防マーカーにつながる可能性を秘めていることは興味深く、関心が尽きない点です。また、学会での発表や週に1度のゼミを通してプレゼンテーション能力の向上に努めています。今後も研究活動を通して自己研鑽に励み、真に価値のある医療の実現に貢献したいと考えています。
キャンパスのお気に入りスポット
食堂2階にあるカフェテラスです。視界を遮るものがなく、広々とした空を感じられるところが気に入っています。気候が安定している季節にはそこで友人たちと食事をしたり、授業の課題に取り組んだりしています。また、ダンス部「BROS!!」の現役時代に部員全員で記念撮影をした思い出の場所でもあります。皆さんも自然に囲まれたキャンパスならではの解放感を味わってみてください。