仁愛大学/私のイチオシ
街や人と関わり地域の魅力を発見!「観光社会学」を学ぼう
※掲載内容は取材時のものです
コレ知ってる?
みなさんが旅行や地域イベントに参加するとき、ただ風景を「見る」だけでなく、SNSやテレビで知ったイメージを重ねて「特別な場所」として感じていませんか。これはアメリカの社会学者ジョン・アーリが提唱した「観光のまなざし」という考え方です。観光客は日常とは違う特別な風景を探しに行き、その視線はメディアや口コミによって形づくられます。
例えば、足羽川(あすわがわ)の桜並木を訪れる人は、桜そのもの以上に「福井らしい春の風景」として写真を撮り、共有します。このような視点は、福井を舞台にした小説『千歳くんはラムネ瓶のなか』(裕夢[著]/小学館)にも表れています。登場人物たちが日常の風景を「特別な場所」として描き出す場面は、まさに観光のまなざしが働いている例です。アニメ化をきっかけに福井を訪れる全国のファンが増えれば、地域の魅力や人々の誇りを再発見するきっかけにもなります。
観光社会学では、このように地域が「どのように見られているか」を研究し、観光と地域のつながりを理解する手がかりにしています。
この学問のココがおもしろい!
観光社会学のおもしろさは、地域の方々や観光客との交流を通じて「社会の仕組み」が見えてくることです。その地域の人にとっては当たり前の風景が、外から来た人には「特別な記号」として映り、その視線が地域の観光にも影響を与えます。
また「ユニバーサルツーリズム」は、障害の有無や年齢にかかわらず、誰もが観光を楽しめる環境を整えることをめざした考え方です。ここで欠かせないのが「心のバリアフリー」です。段差をなくすなどの物理的な工夫だけでなく、地域の人々が温かく迎え入れる気持ちや、互いに声をかけ合う雰囲気が観光をより豊かにします。観光社会学は、こうした人と人との関わりを通じて「誰もが安心して暮らすことのできる社会」を描き出すことができる学問なのです。
キャンパスのお気に入りスポット
私のオススメは、ハピラインふくい線の武生(たけふ)駅前に新設された「仁愛大学まちなかbase」です。ここでは観光学のゼミやフィールドワークが行われ、まちなかでの調査や活動を通じて「地域の魅力をどのように見せるか」を実践的に学べます。さらに、このまちなかbaseは越前市役所や観光協会が同じ建物に入っているため、地域の観光に取り組む方々とすぐ近くでつながれるのも大きな魅力です。そして「まちなか」にあるので、すぐにフィールドワークに出かけられる環境が整っています。