【理系の学問】何を学ぶ?卒業後の進路は?

進路を検討する際には、「大学で何を学びたいか」といった観点が重要です。将来子どもが進みたい分野やなりたい職業と、大学で学ぶ学問は関係してくるからです。大学で学べる学問にはどのようなものがあるのか、改めて確認しておきましょう。 今回は、理系の学問系統を紹介します。
看護・保健学系統

病気の予防・発見と、健康の維持・回復・増進について研究します。身体の痛みと心の悩みをトータルにケアするための知識・技術、機器を使った検査方法、運動機能を回復させるリハビリテーションの技術を修得します。医学や薬学との連携も欠かせません。また、健康維持のため社会や環境、運動との関連を研究したりします。
医・歯学系統

人間の身体について研究し、病気の治療や予防の観点から追究する学問系統です。医師や歯科医師になるには、国が定めた教育機関で6年間学び、国家試験に合格しなければなりません。その免許取得をめざし、人体や病気の知識、治療技術を学びます。また、人命を尊重する精神と社会貢献への使命感を育み、患者の立場に立ったケア方法を修得します。
薬学系統

医学などと協同し、薬の可能性を追究する学問系統です。薬の効用や適切な使用法を学ぶほか、新しい病気の原因を究明し、治療薬やワクチンを開発します。化学物質の薬学研究だけでなく、漢方を学べる大学も。薬剤師の養成と、研究者の養成という2つの面を備えており、薬剤師の免許取得には6年制の養成課程で学ぶ必要があります。
理学系統

技術開発の基礎となる、自然界の物質を探る学問系統です。微生物、植物、動物、無機・有機化合物など分子レベルにいたる物質研究のほかに、電気、放射線の物理現象や地球の自然現象など、自然界のあらゆる事象の法則解明をめざします。理学での研究成果は、工学・農学・医学など各分野での科学技術や製品開発に応用されます。
工学系統

理学分野で解明された自然界の法則や性質を利用し、人や暮らしに役立つ技術の開発、応用を研究します。機械、電気、建築、資源、金属、航空等、扱う範囲は幅広く、最先端の建築物や乗り物、情報通信技術、人工知能、ロボットなどテクノロジーの発展に寄与します。いずれも、数学や物理学・化学などの基礎知識は必須です。
農・水産学系統

安全で安定した食料の供給をめざし、食料全般について研究する学問系統です。人間が生きていくうえで基本となる農業や水産業、畜産業など各産業において、地球規模で食糧問題を解決し、発展させるための技術の開発と理論の研究に取り組みます。そのほか、森林科学や獣医学などもこの系統に含まれます。