聖学院大学/卒業後の進路
心理と福祉の知識を生かして、悩んでいる人の治療につなげたい
※掲載内容は取材時のものです
どのように考えてキャリアを選んだか
実は、大学に入学するまで「精神疾患」「精神障害」という言葉を知りませんでした。誰でもなる可能性があるのに、なぜその言葉や存在を知らなかったのだろうか?と考えてみたところ、小中高時代に知る機会がなかったことに気づきました。当時、世界で約5人に1人が一生のうちにうつ病などの何らかの精神疾患にかかると言われており、身近な問題であることに衝撃を受けました。そこで、在学中に教育機関で精神の病気に関する理解を深めてもらう活動をしました。卒業後の進路を考える中で、そのときに得た人とのつながりや研究機関との関わりを生かせる仕事に就きたいと思うようになりました。
キャリア選択のポイント
福祉職公務員をめざすにあたり、在学中に精神保健福祉士と社会福祉士の資格を取得しました。聖学院大学は全国的にも著名な先生が多く、さまざまな影響を受けました。特にゼミの先生の「とりあえずやってみる」という言葉は、患者さんやご家族に対し今でもよく使っています。悩んでいる時間が多いと不安は大きくなっていくから、とりあえず動いてみる。常に頭に置いておきたい言葉です。また、福祉の授業で学んだ面接技法や「この行動はどんな気持ちを反映しているのか」といった心理の知識は、対象者から話を聞くときに役立っていますし、一般企業で働くとしても対人スキルとして生かせるのではないでしょうか。
今後の夢・目標
現在は、福祉職公務員として地域の方の相談に応じる業務を担当しています。主に未治療や治療を中断してしまった方を対象に支援を行っています。支援内容や対象者の年齢はさまざまですが、大学時代に学んだことを生かしながら、対象者に寄り添っています。
2017年には公認心理師が国家資格になるなど、今後ますます心の専門家の活躍の場は広がっていくことが予想されます。福祉の仕事は成果が見えにくいですが、私が対応した方が治療を再開したり、活動的になったりしたときはやりがいを感じます。私が関わった方が一人でも多く笑顔になれるように、まずは私が元気に過ごすことができたらと思っています。