杏林大学/私のイチオシ
英語の研究を通して「ことば」の本質に迫る
※掲載内容は取材時のものです
夢中になったきっかけ
2年次に受けた授業がきっかけとなり、会話の本質について学ぶ文体論に夢中になりました。この授業の期末課題で、ヘミングウェイの「A Simple Enquiry」という短編小説を読み解きました。単熟語の意味や文法事項に注目しながら読み解くことで、登場人物の気持ちや会話の意図に徐々に迫りました。その結果、物語の核心が明らかになり、私は心を揺さぶられました。これ以来、文体論について学び進めています。
この学問のココがおもしろい
高校生のときは、言語は単なる情報伝達の手段の一つであるとしか考えておらず、その言語の習得をめざすのが英語学だと思っていました。しかし大学で学ぶうちに、英語を通してことばの本質に迫る研究分野がたくさんあることを知りました。ネイティブスピーカーの発音の仕方やトーンについて研究する「音韻論」や「音声学」、文の構造や成り立ちについて研究する「統語論」、コミュニケーションにおいて話し手が伝えようとした意味について研究する「語用論」などがあります。普段から言葉を使っている私たちならば、少なからず興味を持てる分野が言語学の中にはあると思います。その中でも私は、小説などで言葉の中にどのようなニュアンスが含まれているのかについて研究する文体論に興味を持ちました。
キャンパスのお気に入りスポット
井の頭キャンパスのF棟2階にある「語学サロン・ライティングセンター」がおすすめです。語学サロンの中で使用できる言語は英語と中国語のみ。ネイティブスピーカーの先生方や海外からの留学生などと英語もしくは中国語で会話しながら語学スキルを高め、新しいグローバルな人間関係を築くことができます。留学や将来の仕事のために語学力を磨きたい学生もこのサロンを活用しており、外国語学部以外の学生も自由に出入りが可能です。同じフロアには英作文の添削指導が受けられる「ライティングセンター(KWC)」もあり、意欲ある学生をサポートする体制が整っています。