東邦大学/卒業後の進路
地域の母子を支える助産師をめざして大学院に進学

※掲載内容は取材時のものです
どのように考えてキャリアを選んだか
高校2年生のとき、ニュース番組で多胎育児のサポートを社会に問いかける会見を見ました。多胎育児とは双子や三つ子などを育てることです。会見では双子のお母さんが、育児に追われていたときの心境を「子をあやめるか自殺か迷った」と話されていました。それを聞いたときに、出産して、育児をしていく過程で、こんなにも追い詰められている人がいるのだと衝撃を受けました。そこから、産後ケアという言葉を知り、私も産後ケアに関わりたいと思い助産師を志しました。
キャリア選択のポイント
助産師になるためのルートはいくつかありますが、私は大学を決めるときから大学院で受験資格を取得することを視野に入れていました。大学入学後は少し迷って、まず就職して看護師の経験を積む進路を考えたこともあります。しかし、3年次の母性看護学実習で、実際に分娩を見学し、出産後間もないお母さんと関わり、そこで働く助産師の方々の姿を見て、やはり大学院に進学しようと決めました。東邦大学大学院は、分娩介助実習だけでなく、小・中学校での性教育や母親学級、助産院での活動など幅広い学びの機会があることが魅力でした。
今後の夢・目標
私は将来、地域の母子が気軽に訪れられるような居場所をつくりたいと思っています。大学4年次の統合実習で、助産院で学ぶ機会がありました。助産院の温かな雰囲気や産後のお母さんの満たされた表情、上の子を交えての妊婦健診など全てが新鮮で心に残りました。現在の日本では、子育ての際に、身近に頼れる人が少なく、孤独を感じる母親が増えている状況にあると思います。そのような世の中で、母親が安心して妊娠・出産・育児ができるように、病院という限られた空間ではなく、地域という視点を持って母親とその家族を支えていける助産師になりたいです。