大阪芸術大学/志望理由
本づくりの奥深さに触れながら作家になる夢を追う
※掲載内容は取材時のものです
興味をもったきっかけ
小説を書き始めたのは中学1年生の時でした。図書館で偶然手にとった西尾維新先生の『化物語(ばけものがたり)』を読んだとき、ほかの人の文章とはまるで異なる、独特な表現の数々に衝撃を受けました。自分が母語としている言葉の奥深さや可能性を知り、私もこのような文章を書きたいと思いました。
小説を書くときに最も意識しているのは文章の美しさや面白さで、私にしか書けないような文章はないかを探しながら、人に伝えるために小説を学んでいます。
この大学を選んだ理由
大阪芸術大学に最も魅力を感じたのは、芥川賞作家やライトノベル作家など、幅広い分野のプロの先生方から学べることです。ある先生からは文章の添削を、ある先生からはストーリーの作り方を学び、表現技法について教えてくださる先生や脚本が専門の先生もいらっしゃいます。
また、断裁機や製本機などの設備も充実しており、学内で本を作れることも魅力の一つでした。実際にこれらの設備を利用して本を作り、文学作品の即売会に数回参加しました。知らない人に自分の書いた小説を手に取ってもらえる緊張と喜びは、今後小説を書くうえで忘れてはならないものだと思っています。小説を本にする過程で行う編集や紙選びも、小説とは、本とは何かを学べる貴重な経験です。
将来の展望
やはり一番の目標は新人賞を受賞して、卒業までにプロの作家として生きていけるだけの力をつけることですが、その一方で本作りにも精力的に取り組んでいます。
本の主役は中身ですが、中身をどう見せるかを決めるのは本であり、そこにも一つの芸術があると思っています。紙質は何がいいか、フォントは何が適切かなど、一つひとつの選択が、中身に対するイメージに影響を与えてしまうことがあります。それを意識し始めたとき、私の中で本と中身は別のものになりました。
作家をめざしながら、本作りへの知識を深め、さらに本作りの面白さを後輩たちにも伝え、私が卒業した後にも大学内外で本作りが盛り上がってくれればと思っています。