自分の天職を探してみよう 業界&職業研究<冠婚葬祭業界>

今回は「冠婚葬祭」を支えるブライダル業界と葬祭(葬儀)業界を紹介する。どちらも人生の節目にかかわるだけあって、少子化や高齢化という社会の変化に影響されやすい。どんな変化があって、どんな職業があるのか、一緒に見ていこう。

サービスの多様化が進むブライダル業界

年間の婚姻件数は、2013年ごろからゆるやかに減少している。2018年には58.6万組ほどに落ち込んだものの、2019年には1万組ほど増え、7年ぶりに減少を食い止めた。「令和婚」ブームなどが影響したようだ。

とはいえ、婚姻件数は、今後も少子化による人口減少の問題などに影響されるだろう。また、結婚式にはお金がかかるもの。最近は、経済的な余裕のない若者を中心に、式や披露宴を行わない「ナシ婚」が増えている。その対策として、「格安婚」サービスを提供する会社も続出。中間マージンを減らして費用を抑えることができるなど、各社が結婚式をあげやすいプランを用意している。結婚式の形態・内容も変わりつつある。

需要が増え、競争が激化する葬祭業界

現在、日本の人口に占める65歳以上の高齢者の割合は約28%。年々増加していて、2040年には35%台に近づく見通しだ。あわせて葬儀の件数も増えており、ビジネスチャンスの到来として、続々と新しい事業者が業界に参入している。

葬儀の形が多様化していることにも注目したい。手間もお金もかかる葬儀の負担を減らすために、通夜や告別式を省いて火葬だけを行う「直葬」、存命中に葬儀を済ませる「生前葬」、故人の好きな音楽をかけながら式を進める「音楽葬」など、ライフスタイルの変化に合わせてさまざまな葬儀が行われるようになった。競争の激化も手伝って、今後は多くのサービスを、低価格で提供する企業が増えるかもしれない。

ブライダル業界・葬祭業界の職業を紹介!

ブライダルコーディネーター(ウェディングプランナー)

結婚式から披露宴にいたるまで、式全体の演出を決める職業。カップルやその家族と事前に何度も打ち合わせを重ね、相手の要望にこたえられるよう配慮しながら、細かな内容を決めていく。

ドレスコーディネーター

ウェディングドレスをはじめとした、新郎・新婦の衣装のコーディネートを担当する。式場の雰囲気や装飾、ヘアメイクとのバランスを総合的に考えられるセンスが求められる。

フラワーコーディネーター

花の専門家として、演出に合った品種を選んだり、アレンジメントを行ったりする。よく新婦が投げている「ブーケ」をつくるのも、仕事の一つだ。

葬祭ディレクター

葬儀には、祭壇・仕出しの準備、火葬場の手配など、たくさんの手続きが欠かせない。遺族に代わってこうした手続きを代行し、式全体を滞りなく進行させるのが葬祭ディレクターの仕事だ。

納棺師

遺体に着付けをしたり、顔に化粧を施したり、亡くなった人を棺(ひつぎ)に入れるための作業を行う人。故人や親族への気配りはもちろん、重い遺体を扱う体力も求められる。

どの職業も、資格や学歴を求められることはあまりないが、式のマナーをはじめ、それぞれ専門的な知識が必要だ。興味があれば、ホテル・ブライダル系の専門学校に進んで、学んでおくと就職しやすいだろう。