2025年度一般選抜(国公立大)の仕組み
大学入学共通テストと個別学力検査を中心に、多面的に判定!
国公立大の入試は、「一般選抜(旧一般入試)」「総合型選抜(旧AO入試)」「学校推薦型選抜(旧推薦入試)」の大きく3つに分けられる。国公立大の募集人員の割合を選抜方法別にみると、下にあるグラフのように「一般選抜」の募集人員が全体の8割弱を占めている。近年では、「総合型選抜」や「学校推薦型選抜」の募集人員を増やしていこうという動きが各大学に見られるものの、基本は「一般選抜」に照準を合わせて対策するようにしたい。国公立大の「一般選抜」は、原則として1月に行われる大学入学共通テスト(以下、共通テスト)と、2~3月に大学ごとに行われる個別学力検査(通称:個別試験、2次試験)を中心に、調査書や小論文、本人記載の資料などから多面的・総合的に評価・判定される。 個別学力検査は「前期日程」と「後期日程」、そして「中期日程」(一部の公立大のみで実施)の組み合わせで、最大3回の受験が可能だ。ただし、前期日程で合格し入学手続きをすると、後期日程(中期日程)を受験しても合格できない仕組みになっているため、第一志望校は前期日程で受験するのが基本だ。なお、前期日程と後期日程の募集人員を比較すると、前期日程の比率が高く、後期日程は難関大を中心に廃止・縮小の傾向が続いている。
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共通テストでは6教科以上を課す大学が多い!
2025年度入試より、共通テスト(旧センター試験)に新教科「情報」が加わる。国立大では『情報Ⅰ』の受験を原則としており、多くの国公立大で6教科以上を課すことに。共通テストの教科数が増えるので注意しよう。
一方、個別学力検査では2~3科目が一般的。文系学部であれば国語、地歴・公民、英語など、理系学部であれば数学、理科、英語など、入学後に専門分野を学ぶうえで必要な科目を課すパターンが多い。
また後期日程の場合、教科数は減り、代わりに小論文や面接、総合問題などを課す大学が多いのが特徴だ。
共通テストと個別学力検査の配点比率は大学によって異なる!
国公立大の一般選抜の合否は、主に共通テストと個別学力検査の合計で決まる。ただし、どちらの点数を重視するかは、大学・学部によって異なる。共通テストと個別学力検査のどちらの対策をより重視すべきか、受験戦略にも影響が出てくるため、志望校の配点比率は事前に把握しておくことが大切だ。
共通テストと個別学力検査の配点比率例
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※2025年度入試